○井上(和)
委員 今、高齢者の講習の費用が六千三百円ということをお伺いしました。それ以外にも、
免許の更新手数料二千二百五十円が必要ですよね。そうすると、
免許の更新のときに合計で八千五百五十円必要なのですね。これは私はちょっと高いのではないかと思いますね。今の世の中、価格破壊の時代です。ユニクロ現象なんかも見られますし、私もよく吉野家で二百五十円の牛どんを食べているのですよね。毎日吉野家の牛どんを食べても七千五百円ぐらいで済むのですよ。それで、高齢者の方が八千五百五十円払わなければいけない。まして、七十歳以上の方になりますと、ほとんど働いている方はいらっしゃいませんから、ほとんどが年金収入の方でしょうね。私は、ちょっとやはり高いと思うのですよ。もちろん、講習
自体には賛成です。
それで、何でこんなに高いのかなと私は
考えていたのですよ、きのうも夜に
質問を
準備しながら。何で
警察庁はこんなに高い講習をやるのかなと思いまして。大臣、私は子供のころ、推理小説が好きで、シャーロック・ホームズをよく読んでいたのです。大臣も国家公安
委員長ですから、やはり推理小説的なものに恐らく興味がおありかもしれないのですけれ
ども、ぜひ私の推理に関して御
意見をいただければと思うのですね。
殺人
事件を推理する場合に、やはりその動機が何か、動機があるのかどうかというのが、その殺人
事件の犯人を見つける一番大きなポイントですよね。私は、今回の高齢者の講習料が高いということ、一体どこに動機があるのかなと
考えていたのですよ。きのう
質問を
準備していたのが夜中、コンピューターをたたきながら
考えました。そうしたら気がついたのです。よく聞いてください。
今回、この高齢者の講習というのは、
免許証の更新が三年から五年になることとセットになっているなということなのですよ。つまりは、現在、七十五歳の高齢者でこの講習を受けている人が四十五万人、更新料、講習料を合わせて三十八億円入っているのですね。これが、七十歳にしますと、これは私の推測なのですが、大体一年間で百二十万ぐらいになって、収入も百億円ぐらいになるのですね。三倍になるのですよ。さっき言った更新
期間が三年から五年になるのとこれは非常に
関係があるのですね。
つまりは、更新
期間が五年に延びれば、当然手数料収入というのは非常に減ってきますよね。私は計算したのですよ。そうしますと、一年間で百五十億円ぐらい、七千五百万人の
免許保有者が
免許期間の更新が三年から五年になることによって払う手数料が減るわけですね。逆に言えば、
警察庁の、
警察庁と言えば正しくないかもしれません、各県でこういった
免許証の更新をやっている機関の収入というものは、日本全国で百五十億ぐらい減ってしまうのですね。そうなのだなと私はわかりましたよ。
皆さんが
行政改革、
行政改革、やらなければいけないと。この行革でも、更新
期間を延ばせ、延ばせというふうに言っているわけだからやらなければいけないと。
警察の方は今回すんなりやられた。私も偉いなと思っていたのですけれ
ども、やはり何か、野党に長くいますと、物事を真っすぐに見ないで斜めに見るのがもう習慣になってしまうのですよね。早く私も与党になりたいと思っているのです。つまりは、
免許証更新
期間が三年から五年になって手数料収入が百億円以上減る。それはやらなければいけないけれ
ども、では、そうしたら、その
免許証更新機関のところで雇っている恐らく何万人もの人をどうやって食わせていくか、そういう話が出てくるわけですね。そこで、恐らくは優秀な
警察庁の方が
考えた。つまり、高齢者講習を拡大すれば、その分、そのショートフォールというのですか、減った分の収入を何とか埋め合わせできるのだと。なかなか知恵者ですね。
ところが、大きな問題というのは、
免許保有者というのは日本に今七千五百万人いるわけですよね。その方たちの更新
期間を延ばしてしまうということ、これは人数が多いから大変ですよね。七十歳以上の高齢者は三百六十五万しかいないのですよ。だから、三百六十五万の人に七千五百万人の更新
期間が長くなった分を背負ってもらわなければいけない。背負ってもらうには、人数が少ないから、やはりどうしてもある程度高くしないと背負い切れませんよね。だから、やはり講習料というのは高くなってしまったのだなと私はわかったのですよ。これはあくまでも、私、シャーロック・ホームズの推測なのです。
それで大臣、私は、私の推理に対してもし御
意見があったら、ぜひ国家公安
委員長の推理もお話を伺いたいと思うのですよ。
大臣、私は思うのですけれ
ども、この問題は、三百六十万人の高齢者に影響を与える大変大きな問題なんですよ。選挙が近いからというわけではないのだけれ
ども、三百六十万の高齢者が、若い人たちの更新手数料が三年のかわりに五年になった、その分を自分たちで背負って高い講習料を払わなければいけないのだということがもしわかったら、大反乱が起こりますよ。
だから、これはあくまでも
法案で決めていることではなくて、講習をやること
自体は私は大賛成です。しかし、その講習の内容とか講習料、これは相当真剣に
政府で
考えてやらないと、今のような事態になってしまうかと私は本当に心配しているのです。
これは
質問通告を全然していないので、大臣、急にお伺いして申しわけないけれ
ども、あくまでも大臣の推理か何か、ちょっとお伺いできませんかね。よろしくお願いします。