○井上(和)
委員 民主党の井上和雄です。
本日は、道交法
関係の
法案の審査ということで、私、
交通安全対策に関して
政府にお
伺いしたいと思います。
現在、春の
交通安全週間の真っ最中ということでございます。私もけさ、この
委員会、朝九時ということでしたから、もう八時ごろ出勤したわけですけれども、横断歩道のところでお巡りさんが立っていらっしゃいまして、御苦労さまですという声をかけさせていただきました。
地下鉄で出勤しているんですけれども、地下鉄の中で、本当にちょうどラッシュアワーの時間でしたから、もう満員電車の中で押しつぶされながら、手持ちぶさたに車内の広告というのを眺めていたんですね。そうしましたら、こういう広告が見つかりました。
これは、日本
自動車工業会というのが出していたものなんですが、
交通事故はすぐそばにある、決して他人事ではありません、そういうスローガンで書いてありました。
平成十二年の
交通事故による負傷者数は百十五万人、大都市の人口に匹敵しますというふうに言って、都市の人口が書いてあったんです。川崎市の人口が百二十四万人、広島市の人口が百十二万人、
交通事故の負傷者数が百十五万人ですから、つまり広島市の人口より多い人が
交通事故によって負傷しているという
実態をこの広告によって宣伝しているんですね。
私、これを見て、ちょうどこの
内閣委員会で
交通安全の問題をきょう
質問しようと思ったものですから、これはもうぜひ
委員の皆さんに
認識していただくべき問題じゃないかなと思いまして、この場でちょっと御紹介させていただきました。
それで、
交通安全対策というのは、これは今
警察庁長官いらっしゃっていただいていますけれども、警察だけの問題じゃないし、とにかく国全体として取り上げていかなきゃいけない。そして、地方公共
団体の役割も非常に重要だし、
国民一人一人が本当に真剣に、
交通事故の恐ろしさ、どうやって
交通事故が起こらないようにするかということを日ごろの生活で
考えていかなければならない大事な問題だと思います。
私、この
内閣委員となって、
交通事故の問題、
交通安全対策というものに取り組むときに
考えましたのは、やはり十年ぐらいで国家目標として
交通事故を半減する、
交通事故の死亡者の数を半減するというような目標をきちっと立てて、それに取り組むべきじゃないかというふうに思っていたんです。もしそんなことを言ったら、おまえ何にも知らない一年生だからそんなこと言えるんだというふうに先輩から言われちゃうかななんというふうにも思っておったんですね。
ところが、日本の国というのはやはり大したものだと思ったんですけれども、まさしく過去に
交通事故の死傷者数を半減させたという事実があるんですね。
昭和四十五年に一万六千七百六十五人死者がいた。それが第一次
交通安全計画が始まったところなんですが、余りに死傷者が多いということで、それを半減させるということで目標を立てて、第二次
交通安全計画、ちょうど約九年後の
昭和五十四年にはそれが八千四百六十六人、五十五年には八千七百六十人、つまり十年前の一万六千人が八千人というふうに半減しているわけですね。これはやはり日本の国として大変な功績を上げたと私は言えると思うのです。
そういう
意味で、今本当に悲惨な
交通事故をいかに減らすかということを、とにかく国全体として、またやはり立法府でも取り組んでいかなきゃいけないというふうに思います。
そういう観点からきょうちょっと
質問をさせていただくのですが、前回の
内閣委員会で、私、官房長官に、各自治体における
交通安全対策というものは非常に重要だということを申し上げたんですね。そして、
交通安全対策基本法の中に、「市町村
交通安全対策
会議を置くことができる。」というふうにあるので、とにかくこの市町村
交通安全対策
会議というものを、置くことができるだから別に置いても置かなくてもいいということではなくて、やはり日本全体の三千三百ある自治体全部にこういう対策
会議をきちっと置いて、
交通安全
関係に関する条例もつくって
交通安全に取り組むようにやってくださいというお願いをいたしました。
その後、官房長官が一体どういうような指示をされて、私がお願いしたことが具体的にどういうふうに進んでいるか、坂井
内閣府副
大臣にお
伺いしたいのですが、いかがでしょうか。