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柳澤国務大臣 手短にお答え申し上げたいと思いますが、第一に、今の、たまたまでございますけれ
ども、二つの省との関係を
大臣レベルの協議の場に格上げしたらどうか、こういう
お話でございますが、もちろん、私、このスタートに当たっては、両
大臣に
お話を申し上げまして、両
大臣の御賛成をいただいているわけでございます。その上に、さらに
大臣同士での恒常的な話し合いというものが必要ではないか、こういう
お尋ねでございます。
私、今の感じを率直に申し上げますと、やはりこの話というのはどこまでも民間の話でございまして、
金融機関とその貸出先
企業との間の話ということに尽きるわけでございます。我々としては、その話がうまく転がっていくように
環境を整備するということでございまして、そういうものにとどまるということを
考えますと、余り
大臣がそこに何か顔を出すというようなことも今現段階では余り必要ではないのではないか。逆に、何か官主導というか、そういうようなものでこの問題が
処理されるというような印象を与えるのは、かえって
誤解を招くのではないか、そんなふうに感じております。
それから、第二番目の問題で、そうした直接償却というのは、相手方
企業を倒産に追い込んだり、倒産に追い込めば同時にそれが連鎖的にいろいろなところに波及していくというおそれはないのか、こういう
お尋ねでございます。
私、ここで余り直接償却というものを軽く
考えているという印象を与えるつもりはありません。そういうことは、私、適当でないと
考えているわけでございますけれ
ども、
一つ申し上げたいのは、私
どものこれまでずっとやってきている技術的な
意味での倒産というものについても、清算的な倒産というものよりも、やはり生かしていくところは生かしていこうという再建型の倒産
処理というのが圧倒的に多いわけでございます。倒産という名を冠してしまいますので、その
意味でちょっと非常に厳しい印象を与えるかもしれませんけれ
ども、やはりそうではなくて、むしろ再建ということの方に大きな重きを置いて、ここのところは
国民の皆さんにも受けとめていただきたい、このように
考えるわけでございます。
もっと俗な言葉で言わせていただきますと、要するに、相手先の、貸出先の
企業全体の中で、バイアブルな部分とそうではない部分を切り分ける、そして、このバイアブルでない部分についてはこれを清算する、それをどれだけ
金融機関の側が支援できるかという問題。そして、それを切り捨てた後、バイアブルな部分については、むしろ
金融機関の側がこれにさらに融資なりなんなりをしていく、こういうことを
考えているわけでございまして、もちろん現場の厳しさというか、ケース・バイ・ケースで、厳しいケースも全くないとまで私も言うつもりはありませんけれ
ども、我々の
考え方としては、今言ったようなことをコアに
考えているということをぜひ御理解賜りたい、このように存じます。