○
扇国務大臣 責任はどうなるといいますよりも、当時、その
社会情勢の、あのバブルの頂上にあったときに、果たしてこれを売っていれば、このバブルがもっと続いたのか、あるいはバブルを一遍に冷やすことになったのか、その辺の判断は、今から過去を振り返って私が言えることではありませんけれ
ども、緊急土地対策要綱で、今副
大臣が申しましたように、昭和六十二年十月十六日の閣議決定が私の手元にございます。私は、当初、今山田
先生がおっしゃいますように、土地を売ってすべてきれいにしよう、清算
事業団もそういう方向であったし、また国会でもそうおっしゃっていたとおりだと思いますけれ
ども、
国鉄清算
事業団のみならず、一般の多くの国民の
皆さんも、バブルに乗り損なって大きな損失を負ったり、また、バブルにあおられて一緒に素人が手を出してやけどをした人もたくさんいらっしゃいます。
ですから、それが正しかったか悪かったか、だれが責任かといっても、その当時の、あのバブルの絶頂期、多くの
皆さん方と一緒にバブルに乗ったこと自体も、私は、
政府の政策の中の
一つの、国民に対する危険な信号を出し損ねたといいますか、出しおくれたといいますか、そういうこともあったと思いますけれ
ども、今振り返ってみて、ここに書いてありますように、「旧
国鉄用地及び国公有地の処分」というところで、一項でございますけれ
ども、「旧
国鉄用地の売却については、国民
負担を軽減すること及び一般競争入札を原則とすることに留意しつつ、当面の地価対策が国家的緊急課題であることに配慮し、」云々と書いてございます。「現に地価が異常に高騰しつつある
地域内の用地の売却については、現に公用、公共用の用途に供することが確実と認められる場合等を除き、その
地域の地価の異常な高騰が沈静化するまでこれを見合わせる。」私は、やはりこの閣議決定というものが清算
事業団の計画を大いに狂わせた。また、あのときに売っていればという後悔はあろうと思いますけれ
ども、
政府がこうした経済
状況を判断したことは、私は、そのときなりの正しい判断であったろうと。今考えますれば、売っておけばよかったなというのは、それはありますけれ
ども、これは私は
政府の判断だったと思います。