○大森
委員 先ほど申し上げましたように、SS業者の実態を私も聞いてまいりました。あるSSの御主人は、とにかく切り詰めるところは全部切り詰めた、今まで人を使っていたのも全部やめた、兄弟三人でやっているけれ
ども三人分の給与も出ない、やめられる人はまだいい、売掛金、買掛金、やめるにもやめられない
状況だということです。
先ほども
お話がありましたし、しましたが、こういう地下タンクの放置防止
事業、つまり閉鎖に当たってのパンフレットばかりを送ってくる、早くやめなさいと言われているようだと、この方は苦笑して言われたわけでありますけれ
ども、SSの現状はまさにそういうことになっている。このことをぜひ知っていただきたいと思います。
今の私がお会いしたこのSSの方は、月間の販売量は少ないのですけれ
ども、長年続けてきたSSなのでこれからも続けたいと。しかし設備を更新する手持ち資金もない。経営
多角化とか業種転換のための対策もいろいろあるわけなんですが、
補助金といっても自己資金がない、あるいは
融資といっても無利子ではないということで、そういう厳しい
状況も
お話しになっておりました。
特にその中で一番言われていたのは、きょう午前中に話もありました不当廉売、差別対価の問題であります。とにかくよそのSSの販売価格を見ていると自分のところの仕入れ値、仕切り価格のわずか数円しか上乗せしていない。本当にあれでやっていけるのだろうかというところにやはりお客がどんどん吸い込まれていくという
状況を日々見ているわけであります。
そこで、これに関連して幾つかお聞きをしますけれ
ども、まず、一九九八年八月、中小
企業庁が、これは設置法に基づいて、不当廉売の取り締まりの
強化を公取委に要請いたしました。その中で中小
企業庁が
指摘した中身は、一つは激しい価格
競争、それによるSSの閉鎖、
コスト割れなどの不当廉売、差別対価、元売の仕切り価格等の不透明性、こういう点を
指摘されております。これは九八年でありますけれ
ども、これらの点はこの間改善をされたでしょうか。