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平沼国務大臣 今の
先生の分析というのは、私はそのとおりだと思って聞かせていただいております。
経済構造改革、これはやはり今
先生がおっしゃったように積極的に進めていかなければならない、むしろ遅きに失したという御批判も一部ありますけれ
ども、それはある
意味では甘んじて受けなければならないことだ、そういうふうに感じています。
そこで、我々
政府といたしましても、ここが御
指摘のように一番大きな問題である、こういうことで、昨年の七月に、
日本新生、そして
産業を新生させる、こういうことで、これは各
経済界、
中小企業の代表の方も含めて参画をしていただき、また学識経験者にも入っていただき、
政府も関係閣僚が全部そこに出まして、そして多角的にいろいろな面から議論をさせていただいて、
先生御
承知のように、
一つの
行動計画というものが昨年末にまとまったわけであります。
ただ、これをまとめただけではまさに仏つくって魂入れずでございますから、具体的にタイムをちゃんと設定して、そして目標を設定し、これを速やかに実行していく、こういうことで、これは繰り返しになると思いますし、よく御
承知のことだと思いますけれ
ども、二百六十項目、そのうち半分の百三十は三年以内に達成しよう、百三十のうちの百は一年で結論を出そうということで、今具体的に動いています。
そして、御
指摘のように、これはやはりインセンティブを与えるために、
規制の緩和でございますとか、そしてそれに必要な
法整備でありますとか、あるいはお触れになりました税制の問題、それからまた
企業が活力を持つような、そういった
一つの新しい、いわゆる
企業が創造できるような受け皿づくり、こういうことも含めて今強力に推進をしているところでございます。
それから、お触れになりましたいわゆる
不良債権処理の問題、これも私は御
指摘のとおりだと思っています。
そういう
意味で、今お話を伺っていて、例えば英国は、英国病というようなことで非常に
経済的な苦難に呻吟をしていた時期があります。そのときに、アイアンレディーと言われている、サッチャーという女性の大変な政治家が登場して、そして非常に大きな構造改革をし、そのときに、今言われましたように、多少こういう
痛みは出るけれ
ども、しかし、これを突破したらこういう未来が開ける、こういうことを英国民に明示をして、そしてそのコンセンサスを得ながら、国民がみんなそういう形で、それぞれの
分野で、同じ意識を持ちながら、あれだけの奇跡の英国病からの脱却というのが私はできたと思います。
ですから、そういう
意味でも、私は、冒頭の
質疑の中でも言わせていただきましたけれ
ども、
日本というのは、まだまだそういう
意味では
ポテンシャリティーがあるわけですから、そういうあらゆる問題に関して適宜適切な政策を打ち、そして皆さん方のお力をいただければ、私は必ず
経済を持続的な
安定軌道に乗せることができる。
それから、今お触れになりましたけれ
ども、やはり
中小企業というのに
日本の
経済の基盤を支えていただいておりますから、雇用の問題も含めて、これは我が省と厚生労働省とやりながら、失業者を吸収するようなシステムをつくる。場合によっては、もう既に実施していますけれ
ども、そういう万やむを得ない形で失業になった
方々には、やはり国から補助を出しても、再雇用していただいた
企業には補助金を与える、そういうような形をして総合的にやっていく。
我々は
中小企業を抱えている役所ですから、そういうことにも留意をしながら、私は、今
先生がおっしゃった御意見はそのとおりだと思っておりますので、力いっぱい頑張っていきたい、このように思っております。