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今川委員 これは
沖縄だけではありません。例えば三沢、岩国、厚木などのいわゆる夜間の離発着の訓練、NLPにしてもしかりですが、日々、日本の国民、地域の住民が、特に
基地周辺の住民が大変な痛み、
負担、つらさを強いられているという現実がございます。私は、これは感情問題だけではないと思うのですね。では、トータルに見て、安全保障というのは何なのか。いろいろな米兵の
犯罪も含めて、そういうものの犠牲の上でしか成り立たない安全保障というのは極めて疑わしい、私はそう
思います。
今の海兵隊の問題なんですけれ
ども、いろいろな専門家筋との間でも私は議論をしたり勉強会をやっていますが、少なくとも米本国の第一海兵師団あるいは第二海兵師団に比べますと、
沖縄の海兵師団、第三海兵師団というのは極めて中途半端だ。隊員も半年おきのローテーションで入れかわっていく。いわば
沖縄の場合には待機所みたいな位置づけになっている。
あの湾岸戦争のときだって独自で動いたわけじゃないですね。いわゆる第一海兵師団に合流する形で行った。しかも、御存じのように、冷戦
時代には聞こえてきませんでしたが、今でははっきりとアメリカ
政府、とりわけ国防総省、ペンタゴンあたりは、
沖縄に駐留している海兵隊
部隊は日本を防衛する基本的な任務は負っていない、基本的に違う任務があると言う
時代です。そこら辺は感情の問題とかじゃなくて、特に、既に退役されていますけれ
ども、米本国の海兵隊総司令官が、ちょうど
沖縄で少女暴行事件が起こったあのころだったと
思いますけれ
ども、アメリカのローカルの新聞に、いわゆる日米同盟をきちんと維持していくためには嫌がられている
部隊は日米同盟を安定的に維持するために本国に帰した方がいいということを盛んに書かれていた。そういうこともあるわけです。
ですから、くれぐれも言っておきますけれ
ども、それは感情問題ではなくて、そういう非常に中途半端な
部隊、そして今
沖縄や佐世保や在日
米軍基地のあるところで
犯罪を起こしている比率の一番高いのは海兵隊です。しかも、海兵隊じゃない場合でも、わかりやすく言うと、四十歳を超えて世帯を持っているような兵隊はそんな事件の中に出てきません。ほとんどやはり二十代あるいは十八、九という若い兵隊が、二、三カ月海外に出て戻ってきた後いろいろな事件を起こしやすい。ですから、そういったところはもっと冷静に見てチェックをして、
米側と交渉するということが当たり前ではないかというふうに
思います。
次に、
普天間の
基地の移設の問題に関しては、
橋本大臣に、当時
総理大臣として非常に
努力をされてきたというふうに私は
思いますので、現時点のところのお考えをお聞きしたいのです。
今、名護市沖合に、どういう工事の仕方によるかは別にして海上ヘリポート
基地構想というのがございます。少なくともあの六年前の少女暴行事件があった後、アメリカもやはり今の日米
安保体制、日米同盟にひびを入れてはいけないという
思いから、
普天間基地を、当時、
最初の新聞報道で記憶しているのは、五年から七年かけて日本側に
返還をするということから始まったと思うんです。しかし、今、現時点で見ますと、もともと
普天間そのものが老朽化をしていた。そうすると、オスプレーみたいな最新鋭の軍用機の運用が可能な全くリニューアル化した新たなものを、どことは言わないけれ
ども、つくってくれ、それができれば
普天間を
返還してもいいぞという構図にいつの間にかすりかわっているんじゃないかという
思いがしてならないんですけれ
ども、
橋本大臣、いかがでしょうか。