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渡辺秀央君 今ほども、田名部
委員からも
会計検査院に慰労の言葉がありましたが、
金子院長やあるいはまた部長、大変御苦労さまでございました。
私が、この
国会法第百五条、この
参議院の
行政監視委員会でぜひ一度発動、そしてまたこの成り行きを
委員会が設置されて以後の一つのけじめとして
ODAに関してやってみたらという提案者でありますので、心から皆さんの労を多としたいと思いますし、また、ある意味においては一つの問題点が整理されてきているというふうに思います。
きょうは、本当は各党とも、あるいは各
委員とも
ODAに関しての
質疑をこの
報告に対してやりたかったんだろうと思うんですが、時局柄いろいろまた問題点も山積しておったので大分散漫になったように思います。しかし、私もせっかく今の田名部
委員の発言に続いて、時間も小会派は極めて少ないので、かいつまんでちょっとお聞きをしながら私の考え方を申し上げておきたいと思います。また、
委員会で
委員長にもひとつぜひ取り上げていただくようにいずれお願いを申し上げたいと思っております。
私は、今の
ODAのあり方ということについて、今も与党自民党の大政調会長が三分の一の削減などということを発言していることについての私自身は政治感覚を疑います。非常によく知っている仲ですけれども、そういうことを今言うべき国際的立場であるか、あるいはまた日本の今の状態がそういうことをもしやったとしたらどういうことになるのかということを考えたら、責任者として少しいかがかなという感じはいたします。
世界の社会経済の安定、
我が国の国益にとって極めて重要な問題だと、この
ODAというのは。また、それだけの成果と
効果、そしてまた国益にかなったこともやってきていると。もちろん、整わざる、不整な面は私はあるように、
会計検査院の指摘のとおり、これもまたある意味においては惰性とマンネリに入っている嫌いもあると思います。
私もかつては衆議院時代にこのコンサルタント問題について小
委員長を党内でやったことがあります、協力問題でね。だから、問題点はわかってはおるんですが、やっぱり公にしてきちんとしておいた方がいいだろうということもあって、あえてお願いをしたわけです。
私は、この
委員会が行った
決議というのは
ODAのあり方の基本に関する問題であって、
外務省においてもこの方向で
取り組みを現在進めている段階であることもよくわかっております。十分に現場において徹底するには時間がかかることだと思うんです。これはモラルハザード、
相手国の問題ばかりじゃなくて、実際実施をしている役人というか
外務省の現場の方にもやっぱりそういうモラルの問題が出てこなきゃ、まさにそれがさっきの使命感の問題だろうというふうに思いますね。
そういう意味で、当
委員会としてはやっぱり引き続いて、せっかく百五条を発動したわけですから、しかもこれだけの大きな成果を得たわけですから、私はこの問題について関心を持ってこれからも見守っていく必要があるというふうに思いますが、さればといって、来年度以降も一々この場で百五条を
決議するわけにもいきません。また、
会計検査院も困ることだろうというふうに思いますね。
したがって、このことについて私は、規定を連発することよりも、この規定の権威を軽くしてしまいますから、
会計検査院の特定部門にまた過大な負担もかけてもいけませんし、
会計検査院の毎年行う一般の
会計検査において
ODAに関する
事項だけを抜き出して、
検査をやるときにそういう意識でやっていったらどうかなと。抜き出して当分の間当
委員会に
ODAに関しての
報告をしてもらうということ。これだけ集中的にやってみると。一回やってみていただいたわけですから、これは各省あるいは
外務省もそれだけの注意もするでしょうし、またそれだけの段取りもするでしょう。
あるいは、今回の場合にもう一つ指摘されることは、ちょっと
飯村局長にも言いたいんですが、これは
外務省だけしか調べていないんです、実は
ODAに関して、
会計検査院は。だけれども、実際には建設省も農林省も文部省も全部この
ODAにある程度かかわる海外協力というのをやっているわけですな。
会計検査院は、
外務省だけはできたにしても、ほかの
省庁はできない、今回も。
外務省に関してはできた。だから、そういう意味では、私は前からこの
委員会で、
ODAに関しては、経済協力に関しては
外務省に一本化すべきだと、何らかの形で。プロジェクトその他は各省から上がってきても、実施面においては
外務省がやろうと思ったらやれることだ、これは。これは大蔵省が
予算のときに措置すればできないことではないと思うんです。
そういう意味で、まず一点として、時間がありませんから、私はもうしゃべっておるととまらなくなっちゃうんで申しわけないけれども、
会計検査院金子院長から、どうですか、毎年御
報告をいただくような御努力をちょうだいできるか、そのことが一点。
それから
外務省も、
ODAに関することと経済協力等々、今さっきもいろいろ各
省庁と
連携をとっているとおっしゃった。そのイニシアチブをしっかり経済協力局が持って、そして国民のそういう不況下における経済協力、
資金援助というようなことに対しての経済
効果あるいはまた目的、
効果ということをより能率的に上げていくという方向に対してぜひ御努力を願うということ。
そして
委員長には、今申し上げた
委員会でひとつ一年に一回ぐらいは
ODAに関する
会計検査院からの、まあ極めて微に入り細に入りのことは抜きにして、ある程度の
報告を当
委員会としてはいただくということについてお取り計らいを願いたいというふうに思います。
以上三点、大変ばらばらですが、時間がないですから、よろしくお願いします。