○森本晃司君 公明党の森本でございます。
総理、この
委員会に御
出席いただき、総理の
ITに対して取り組む意欲が私も感じられるところでございます。
九月二十一日の臨時国会冒頭の所信表明演説で、総理は
IT戦略を
日本新生の最も重要な柱と
位置づけられましたし、さらに沖縄サミットで、今や
ITは世界規模での課題、我が国も
産業社会構造の変革に向け迅速な対応をしていかなければならないと真っ先に取り組む問題として
IT基本法の制定を掲げてこられました。二十一
世紀を前にして、我が国の取り組むべき一番大事な問題に総理が取り組まれたことに私は大変敬意を表しているものでございます。
いよいよこの基本法も本日、本
委員会で採択を得るわけでございますが、臨時国会の中でこれほど重きものが進んできていよいよ
法案の成立を見るということになったことについては、総理の一方ならぬ努力及び両大臣の御尽力があったかと思います。ちょっと途中でこれも飛んでしまうのかなというふうな危ういところもございましたけれども、無事におさまりましてきょうの日を迎えることは、これまた感慨深いものが総理にはあるのではないかなと思っております。
質問に入ります前に、実は私は、総理がインド、南西アジアを御訪問される際に私も
一緒に同行させていただきました。バングラデシュ、パキスタンからインドへ入るということで、私は、総理が十年ぶりの訪問ですからやっぱりデリーへ一番
最初に行かれるのかなと、こういうふうに頭の中で思っておりましたら、何と一挙に夜のバンガロールへお入りになった。ここに総理のこの問題に取り組まれるすごい姿勢があるなということを私は思ったんです。夜に着きましたけれども、バンガロールの
人たちも大変な歓迎ぶりでございまして、総理も大感激をされたように私もお見受けしておりました。
翌日、工場見学に御
一緒に寄せていただきましたけれども、総理がおっしゃっていましたけれども、まるでサッカー場かラグビー場へ来たごとく、その工場には数千人の
人たちが集まって迎えてくれたのではないかなと思っています。同時にまた、
日本とインドから総理と直接テレビで対話されるという場面もございました。
いよいよ帰る
段階になりまして、向こうの会社の方がゴルフのショートホールの準備をわざわざしてくれていたというので、車に乗りかけていた総理がまたわざわざそこへ戻って、そして見事なるショットをお決めになりまして、多くの観客が一斉に歓声を上げたのは私はいまだ記憶に残っているところでございます。
この話を申し上げるのは、私は、総理のそういったことに対する熱意がインドの人に通じたなという気がしたんです。インドと
日本の
関係は、これはもう古い古い、仏教、お釈迦さんの
時代からずっと伝わってきて、
日本もその大いなる恩恵を受けている。インドの
人たちも、向こうで話をしましたら、世界のどこの国よりも
日本に一番友好的な感じを持っている、アメリカよりもむしろ
日本だということでございました。
しかし、戦後の
歴史の中にも日米があり、日中があり、インドというところとなかなかうまく友好
関係が結べなかった。
そこで、今新しい
時代に入って、そういった流れの中で総理がバンガロールへ
ITの問題で入っていかれたということ、核実験の問題がありましてなかなか非常に厳しいところでありましたけれども、総理がそれを乗り越えて
ITの
関係をもって
日本とインドとの新しい
関係を築こうとされたこと、これは私は大変すごいことだったと思いますし、総理が見事にティーショットを決められてグリーンの上にゴルフのボールが飛んでいったときに、後で聞いた話でございますけれども、総理が打たれたその姿を見て、
日本とインドの新しいティーオフが始まったんだという話があったようにも私は伺っております。そういった
ITに取り組む総理の姿勢と、
日本とインドの新しい
関係を総理はつくられた、貴重な、これは二十一
世紀を前にして、大変なお仕事であったなと私は思っています。
ただ同時に、インドへ行かれまして、
日本はおくれているなということも私も実感いたしましたし、総理も実感されましたが、バンガロールを訪問された総理のお気持ち、ちょっとこれは当初質問の中にはなかったわけでございますけれども、総理のお顔を拝しているうちに、その辺の心境をお尋ねしたい、
日本がおくれているなということについてもお尋ねしたいと思った次第でございます。