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国務大臣(扇千景君) 今、岩本
先生がおっしゃったことが私は二十一
世紀型だと思います。それは、我々の公共工事も
環境を考えないでこれからは公共工事ができないというのが二十一
世紀型ですから、きょう両方呼んでいただいたのはまことに私は二十一
世紀型だなと思っておりますので、
環境相と一緒にきょうは並んで御答弁できることが私はむしろ二十一
世紀型で、二十
世紀はハード、そして二十一
世紀はソフト、それが私の考え方でございますので、
環境を考えない公共工事はこれからは
国土交通省ではできない、また
国民の皆さん方の了解を得られないという意味では大変妙を得ていると思っていますので、心から感謝申し上げております。
また、岩本
先生がおっしゃいました中で一番大事なことは、私もさっき申しましたように、場所が違うというのは来てくださる皆さん方がやっぱりあっち行ったりこっち行ったりという意味で申し上げたので、今は心は
一つでございますし、結婚したんですから
一つになっておりますので、それは御承知おきいただきたいと思います。
問題は、
政策の問題でございますけれども、たとえ離れ離れにいても
政策は一体として遂行していくというのが私は
国土交通省としての大きな役割だと思っておりますので、例えて申しますと、
国民の皆さん方に
国土交通省はわかりにくい、どう変わっていくのかと、そういうふうなことを私もよくマスコミの皆さんに聞かれますけれども、こういう場をおかりしてぜひ岩本
先生にも御理解をいただき、また御指導もいただきたいと思いますけれども、
一つには、計画から事業まで一体的な
行政の展開ができる、これが私は
国土交通省の第一点の大きな要点だと思っております。
二つ目には、総合的な交通体系の
整備ができる。その総合的な交通体系の
整備というのは一体何だというふうにおっしゃると思いますけれども、先ほど私、
先生方の御質問にちらっと言いましたけれども、例えば空港、港湾、そして道路、その
連携による物流の問題にしましても、私はさっき申しましたように空港から、港から少なくとも十分以内にインターチェンジに入れるようにするべきではないか、そういうことが
国土交通省だからできるということが、私は今申しました総合的な交通体系の
整備であろうと思います。
ましてその十分以内というのは、例をとってみますと、アメリカは十分以内にインターチェンジに入れるか、例えば向こうはフリーウエーですけれども、それはアメリカの場合は九八%空港からは達成しております。また港からは九三%達成しているんですね。けれども、一方私ども
日本はどうなんだと。これは
日本は空港は四〇%しかできていません。また港からは
日本はどうかというと、これ三三%なんですね。それは今まで港は港、道路は道路、こういう縦割りになっていたというのが今までのこの
数字を見てもおわかりいただけますので、これは今後、総合的な交通体系の
整備と私
二つ目の柱に挙げましたけれども、それをぜひ
国土交通省としては一体的な
政策を実行していきたい。
三つ目は、社会資本の総合的な効率的な
整備の
推進。これはもう社会資本
整備というのは本当に私は恥ずかしいと思うんですけれども、これも例を挙げておりますと時間がなくなりますのでやめますけれども、少なくとも今後は社会資本
整備、下水道
一つとってみても私はまだまだ立体的に縦割りをやめて横の
連携をとって、これは社会資本
整備の充実というのを最後の三点目に挙げさせていただいてやっていかなければいけないと思っています。
そういう意味では、十三年度、今予算というふうに
先生おっしゃいましたけれども、十三年度として早期に取りかからなければいけないもの、これはまず第一に鉄道、そして駅等の交通の接点ですね、道路と、あるいは鉄道とすべてのそういう接点における機能の強化、これはバリアフリーも含めてでございますけれども、これは私は本年度としては鉄道の駅等々の交通の利便性というものをぜひしていきたいというのが予算を執行する上の大きな
課題の
一つでございます。
もう
一つは、あかずの踏切と言われておりますけれども、渋滞の問題はあかずの踏切だと言われておりますので、あかずの踏切というのが御存じのとおり大体
日本では一千カ所ございます。その一千カ所のボトルネックをどうするかというのが本年度の大きな目標でございまして、そのうちの半数、一千カ所の五百カ所は、私はこの十年の間に完全にこのボトルネックの解消を図る、これも私は
二つ目の大きな
問題点だと思います。
もう
一つは、さっき御質問ございました防災のIT化ということで、これも先ほどもうお答えしましたから重ねては、八田
先生のお話にございましたので言いませんけれども、河川等々のIT化、光ファイバーのネット化というのは、これはもう完全にいたしますので、これも大きな要点でございます。
四つ目の最後は、今申しましたように空港と港湾と道路の
連携の強化。先ほど申しました
数字のようなものをぜひやっていきたいというふうに考えておりますので、これらの
政策を実行し、そして予算の配分を集中することによって冒頭に申しましたようにスピードアップができます。そのためにコストが安くなるという、一挙両得と言いますけれども、一挙四得ぐらいの成果を
国土交通省としては上げたい、四
省庁統合しているんですから一挙四得にしたいというふうに欲張って考えております。一挙にはできませんけれども、
国土交通省のこういう立体的な
政策をぜひ期待を持って御支援いただきたいと思います。