○梶原敬義君 二十分間でありますから、また意を尽くした質問ができないと思いますが、御協力をお願いいたします。
私は、今この厳しい
状況の中で、この貸し渋り
特別保証制度を本当はもう一年ぐらい継続をした方がいいんじゃないかと、こういう観点に立っております。お聞きをしたいと思います。
問題は、
中小企業の
経営者と話をしていますと、大
銀行はいいな、悪くなったら国が応援してくれる、あるいはそごうもいいな、あるいはゼネコンの大手も間接的には
銀行を通じて国の
支援が行くような形になっている、我々はもう即勝負だと、こういうことをよく聞くんです。振り返ってみますと、今日のこの長期不況というのは、私は政治に責任がある、あるいは
金融機関に責任がある、あるいは大手ゼネコンにも大変責任がある、このように思います。
中曽根さんが総理
大臣のときに、アメリカの双子の
赤字の問題をめぐりまして、テレビに
国民向けに後ろに黒板かなんか置いて、一人幾ら買えば幾らだという、要するにドル減らしの話を
国民にしましたね。ロン・ヤスの間柄ということでアメリカの双子の
赤字に対して日本が協力をするというようなことをずっとやって、そして、その後何をやったかというと、民活、民活と。民間の土建業者や不動産業界の大
もとたちは、要するに社長さんクラスは、あとは民間に任せてください、回りのことを政府はやってくれと。例えば建物の容積率を上げるとか下げるとか、そういうことをやってくださいということでどんどんして、バブルに火をつけていきましたね。
一方、
金融機関は、直接不動産投資や何かはやらないからノンバンクをつくりまして、そしてどんどんやった。それに対する大蔵省や日銀の監督・検査は、現場に行った検査官はこれは大変なことだということを
指摘をしながら、課長の
段階、上に上がった
段階で全部それは消えて、もみ消されていった。
一体全体、バブルを放置した大蔵省の責任はだれも責任をとっていない、政治も。日銀
もとっていない。こういう
状況なんでしょう。それがなお今日ずっと引き続いて、ゼネコンの不良債権の問題、大きな
金融機関というのは非常にまだ不良債権問題で大変な
状況なんですね。
ですから、私は、竹下、宮澤、中曽根と、こういう人の責任も非常に大きいんだが、宮澤さんは、大戦犯でありながら責任をとらないで営々として今大蔵
大臣をやっているんです。こんな国は本当におかしいと思うんですよ。太平洋戦争のときは、日本の戦争を始めた軍部は、本来なら戦争をやめるときに自分たちが決断するべきところを天皇陛下に持っていって玉音放送でやってもらった。しかし、国際戦犯の関係もあって責任者はやっぱり出ましたが、今度のバブルの
経済戦争については、だれも公的な機関、国も大蔵省、日銀も、あるいは各
銀行の頭取クラス、バブルを踊った人たちがだれも責任をとらぬ。そういう
状況がまだ延々と続いておるわけですから、これはやっぱり何らかの形で通産
大臣も閣議の中で議論をしていただきたいと思います。
私は、トータルでいきますと五千万と五千万の無
担保資金が八千万になり、一千万円の貸し渋り
資金がこれも消えると、こういう
状況ですから、これはちょっと今の
段階ではまだ早いんじゃないかと。バブルのときは日本列島改造論あるいは石油
危機、あの
状況でもやっぱり景気がよくなるまでは十年ちょっと越してかかっておりますね、プラザ合意の前後までかかっておりますから。
今度の場合、この不況というのは本当に
金融機関やゼネコンや不動産業者、そこが結局踊って最後はばばを引いたわけですから、これはまだ少しかかると思うんですよね。これはかかると思うんです。本格的に消費が回復して景気がよくなるまでにはかかると思う。だから、今なぜかという疑問を私は最初に持ちました。
長いこと言いましたが、何かあれば。