○
国務大臣(
河野洋平君) 御承知のとおり、ODA大綱というものがございます。このODA大綱に従って
我が国のODAは
運用されているわけでございますが、ODA大綱の中には、今も御
指摘がございましたように、軍事的用途及び国際紛争助長への使用というものがあってはならないという趣旨のことが書かれているわけでございまして、私
どもとしては、このODA大綱というものに沿ってODAを行うということでございますから、今
お話がございましたように、いかなる国の軍艦の購入に対しても
我が国がODA資金を提供するということはあり得ないし、あってはならないというふうに思っております。
今、御心配をいただきましたけれ
ども、
我が国のODAはこのODA大綱に従って供与されているわけで、軍艦の購入に使用されているということはあり得ないことだというふうに御
答弁を申し上げておきたいと思います。
また、中国の軍事支出の問題につきましては、これは透明度をもっと上げるということを我々強く主張しているわけでございます。中国には中国の
国防上の問題というものも当然あるのだと思います。したがって、中国がどういう
国防上の準備をするかということについてまで我々がこれはいいけれ
どもこれはいけないというようなことは言うべきでない、それは恐らく中国のむしろ主権に属するものだと思いますが、いずれにしても
近隣諸国に対しましてでき得る限り軍事費の透明度を上げるということはやってもらわなければならない。とりわけODAの
運用に当たってはそうしたことが極めて重要なことだということは繰り返し述べているところでございます。
また、今議員が
お話しの二十一世紀に向けた対中経済
協力のあり方に関する懇談会でございますが、この懇談会は、第一回目の会合に私も
出席をいたしまして
考え方を何点か述べたわけでございますが、やはり非常に精力的な作業をしておられて、年内には何らかの答申と申しますか報告があるというふうに理解をしております。
しかし、まだその
内容につきましては詳細私のところに報告はございません。今
お尋ねのような問題についても詳細な報告を受けておりませんので、その点は御
答弁いたしかねることをお許しいただきたいと思います。