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石井(一)
委員 ビッグバンといいますと、宇宙が成り立つときに起こる大爆発。一体何年前だ、何千年前だ。それぐらいに一回しか起こらぬ大転換が今度の
公共事業の見直しであるのか。ビッグバンといえば、反省点もあれば改正点もある、問題点もある、責任問題もある、そういうことがあるから今後やろうということでなきゃいかぬのだが、一体そういうふうになっているんだろうか。
検証してみますと、私、驚くべきことがたくさんありました。これは一方的に申し上げさせていただきたいと思うのでありますが、本来、
運輸大臣、農水
大臣、
建設大臣にもいろいろ質問を御通告いたしておりますが、時間が限られております、お許しをいただきたいと
思います。
要するに、今回、
亀井政調会長が中心に、自民党が
公共事業の見直しをやった。二百三十三件。このことによって削減効果が二兆八千億あり、その二百三十三件の中でこれまで既に投資した金額が約六千億ある。こういうようなデータが、私、これを調べたところもらっておるということでございますけれ
ども、一体、
公共事業全体で幾らあるのか。
公共事業は、農水省で二万九千五百件、直轄事業、補助事業を含めて。建設省は約二万件。運輸省は少ないのですが二千件。それぞれ調べたらこういう回答が返ってきたが、トータルで五万件。五万件の中で二百三十三見直した、こういうことなんですよ。〇・五%。
亀井さんが、一夜漬けで資料を持ってこい、徹夜して持ってこいと言って持ってこさせて、その中から、適当にと言うたらいけませんけれ
ども、採択後五年しても見通しのないものとか、二十年経過しても完成していないものとか、あるいは現在休止されておるもの等々をこれだけ加えた。それは
国民は新聞を見ておったら、民主党は主張しておったけれ
ども、自民党はばらまきだ、
公共事業だと言っておったのに、一遍に百八十度転換して見直した、いや、大したものだ。
たった〇・五%です、これだけを見直したというのが現在の
成果なんですね。
問題があれば、また、私の同僚議員が建設
委員会その他で細かくこの問題を、私はこれは非常にいいところだと
思いますので申し上げてみたいと思うのでございますが、この中には、非常に問題になっておりますいろいろの問題があります。例えば我が党が総選挙で提示いたしました川辺川ダム、諫早湾の干拓事業、徳山ダム、中海、吉野川、これで入っておるのは中海だけですね。あとはすべてまだ継続中でございます。
こういうことをやっておりますと百年河清を待つというか、しかも中海のところに視察に行かれた政調会長が、どうですか、そのかわりに、これはやめるけれ
ども別の振興策を何かやりましょうと。事業はもうとまっておるにもかかわらず、これを中止したということによってさらにそれへつぎ込む、こういう形にならざるを得ない。
公共事業の問題は——答弁待ってください、申し上げておりますように、きょうはそういうことにはなりませんので。こういう
状況であるということを私はあえて申し上げておきたいと
思います。
もし仮に見直しをやるということになれば、もっと徹底的にやらないけませんね。私は、
予算委員会というのは、
予算を執行する、
国民の血税をどのようにむだ遣いせずにやるかということを
考えた場合に、五万件もある中でたった二百三十三見直しをやるというのでは、これは足らないと思うのですよ。全部チェックせないかぬ。もう既に支払った金額でも六千億、こういうデータがここへ出ております。これはだれが責任をとるのか。
私は、こういう問題を
考えましたときに、
予算委員会はもっと毎日でも開いてもらっていい。各省、きょうは建設省、それは扇さんも出てきて堂々と答弁やってもらったらいい。次は運輸省、これを全部洗ったらどうですか。そのために
国会はあるのですよ。
国民はどれだけ汗を流して働いているのか。
国民が税金を納めなかったら直ちに強制収用されるか差し押さえされるぞ。
政治家がむだ遣いをして金をばらまいて、どこに責任をとっているのか、こういう
考え方が出てくるだろうというふうに
思います。
私は、
公共事業の抜本的見直しについて、ビッグバンだと言って宇宙
時代からの大爆発をやるというのなら、私が今言っておるようなことぐらいのことは当然
考えてもいいんじゃないか。こんなものは、ノミの心臓とかなんとかいいますが、これだけ大きな
公共事業の中のたった、ちっぽけなこんなものだけやって、自民党は
公共事業の見直しだというようなことが言えるのか、このことについてお答えをいただきたいと
思います。