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松本(善)
委員 最初に
石破政務次官に伺いますが、先ほど来、皆さんが、立場はそれぞれ違うけれ
ども、日本の
農業はこのままでいいのかという立場での御質問だったというふうに私は
思います。
政務次官は、今度の緊急
総合対策について、多少の弁明もされましたけれ
ども、九十点近いと。けさの日経の社説をお読みになりましたかどうかわかりませんが、米づくりの二十一世紀の展望も見出せない中で、来夏の参議院選挙をにらんだその場しのぎの対応に終始した印象は否めない、今回の
対策は、二十九日の
自主流通米の
入札をにらんでまとめたものだ、低
価格米志向の消費が定着していることもあって、相場反転の劇的
効果を予想する流通関係者は少ないと。
政務次官も、上がるということにはならぬ、
下げどまりだと、今晩わかることですけれ
ども。この社説の立場は、私
どもとみんな一致しているわけではありませんけれ
ども、客観的な
評価の一つではないかというふうに私は
思います。
それで、私がお聞きしたいのは、話にも出ましたけれ
ども、やはり今、農民は収穫の喜びどころじゃないですよ。冗談ではなくて、
豊作を祝う祭りは茶番になるという異常な事態です。自民党の議員の質問でも、
自殺者数人の例を挙げていらっしゃった。それから、公明党の
委員の質問の中でも、将来の見通しが持てない、行方が示されていない。皆さんおっしゃるのは、もう緊急
総合対策ばかりじゃないか、根本的な展望が持てないじゃないかという
お話でございました。
これはここだけの話ではなくて、北海道の方が何人か御質問になりましたけれ
ども、北海道の
稲作中心の町長さんが、もう地域
経済がめちゃくちゃになる、
自殺者がさらに出るという心配をしていらっしゃる。それから、秋田県の大潟村で、十五ヘクタールやっている、今まで一〇〇%減反協力という方が、ことしからはもうやめた、共補償その他で二百万ぐらい出しているけれ
ども、
米価が上がらないから、下がるから、これはやっても仕方がない、もう減反協力はやめたとおっしゃっています。それから、自民党の市町村
会議員で、
政府の言うとおりやって
規模拡大してきたけれ
ども、借金がいっぱいになって、もう首が回らない、それで、田畑も売ろう、だけれ
ども売れもしない。本当に悲鳴を上げていらっしゃる声をいっぱい聞きます。それが県
会議員レベルまで上がってきています。
きょうお見えの中、ほかの
委員も
出席されていましたが、宮城の県
会議員と宮城県選出の国
会議員と懇談がありました。自民党と一緒に会派を組んでいる保守系の議員さんですけれ
ども、ことしは
豊作で喜ぶのかと思ったら、みんな困り果てて青息吐息だ、今までやってきたようないじくり方では、失礼な言い方ですけれ
ども、米の問題、
農業の問題というのは絶対解決できない、本当に悲鳴のように言っておられましたよ。
私が最初にお聞きしたいのは、今のやり方というのは、青刈り、えさ用の投げ売り、減反
拡大で米の供給を減らせば
米価が上がるというやり方でしょう。これは無策と言ってもいいですよ。私は、そういうやり方はやはり完全に破綻をしていると。だから、去年も緊急
対策でしょう、ことしも緊急
対策でしょう。与党の皆さんも展望が持てないでしょう。そういう
状態なんですよ。このままでは日本の
稲作は成り立たない。日本の
農業の中心はやはり
稲作ですよ。それが成り立たないということでは、展望が持てない。
私は、最初に
政務次官に、一体この現状をそういうふうに認識しておられるのか、まずお聞きしたいと
思います。