○虎島国務大臣 御指摘のありました案件については、それぞれ先生方の御心痛を煩わせましたこと、また
国民にもいろいろと御意見を持たれるようなことに相なりまして、
防衛庁としても心苦しく思っておりますし、同時に、
防衛庁の信頼回復のためにはしっかりした
対応と処置をしなきゃならぬという決意で実は臨んでまいったわけであります。
そういう中から、時間も制約がありますのでお答え申し上げますけれども、海自の秘密漏えい事件につきましては、あの事件が発生した日に直ちに本人をラインから外す、職務を外す、そして、警務隊がありますので、その司令を長とする調査機関をつくって、直ちに調査にその日から入りました。全容がつかめましたので、御指摘のありました党の方の御提言等も大事にさせていただきながら、
関係者の処分、それから将来に向けての事故の根絶
対策等について取り組んでまいったところであります。
それから、二番目の航空機事故を中心とするお話につきましては、これも一方では
国民に大変な御
心配、御迷惑をかけるとともに、犠牲者のことを思えばまことに心情心苦しいものが長官としてあるわけであります。
地元への
対応としては、地元知事さん初め
関係町長さん方からもいろいろと御要請がございまして、それらを踏まえまして、
訓練の一時中止による事故原因の徹底解明とかというようなことに努めてまいったわけでございます。
ただ、ブルーインパルスというのは、これはただのショーとかなんとかというようなことではなくて、このことによって高度な戦技
訓練を行っておるというのが主たる目的でありますので、やはりこの
訓練をやめるわけにはまいらないという実戦実技上の問題がございますので、この点については地元の方にもお話をしてまいったところであります。
また、これらの事故あるいは事故処理等については、今後とも特に地方自治体とは
連絡を緊密にしながら、地元の御
理解をいただきながら、事故の推移等々について御説明を、あってはならぬけれども、もしあった場合はそのようなことを行うというような方針を決めたわけであります。
それから、トキメックの過大請求のことがございました。
これは、実は以前に不祥事が起こりまして、それから
防衛庁の発注については洗い直しをやっておるわけであります。
平成の十、十一、十二年分について、実は二百八十件の精査を行ったわけです。その精査をした内容は、当時の
防衛庁長官が中心になられまして事故再発防止のためのいろいろな施策をとられた中にチェックするための具体的な方策を打ち出しておられましたので、これに準拠して実は調査を進めたわけであります。
その中に、十二件の不当と申しますか、実はそういうものが発見されましたので、それぞれ処置をいたしておるわけでありますが、その中の一つにトキメックの過大請求問題があったわけであります。これらもその他の案件と同様に厳正に処理をして、こういう
事態は二度と繰り返さないというようなことで、実務的にも理念的にも頑張らせておりますので、御
理解をいただきたいと思うわけであります。
いずれにしても、これらの案件を処理するためには、ただその現象面を追うということだけじゃなくて、例えば事故防止については、広く、
練度の向上とかそういう精神訓話だけでなくて、例えば航空パイロットの心理的なもの、一体、航空心理学というのはないのかあるのか、あるとすれば、どのような科学的な
対応を考えると事故というのが減少に向かうのかというようなこと等も総合して判断すべきというようなことで、実は、メンタルヘルスというような、そういう立場からの専門家をお招きしていろいろと御検討を願っておるところであります。
一例を挙げましたけれども、要するに、幅広く、科学的に、そして経験的に、あるいはまた制度上の問題等も踏まえて事故の絶滅を図っていくというようなこと等を
措置しておるわけであります。あるいはまた、
訓練空域と
訓練機が発着する飛行場との間の往復帯についても、従来のことでは合理性は必ずしもないじゃないかということで、根本的な検討を加えまして、事故の減少につなげるというようなことも直ちに
措置しておりますことも御報告申し上げておきます。
繰り返しますけれども、これら一連のことは絶対に根絶するという気迫を持って、制度上あるいは運用上、
防衛庁一体となって取り組んでおりますことを御
理解いただいて、御協力願いたいと
思います。