○松田岩夫君 おっしゃるとおりです。
国民の側にもある種の、何ですか情報不足もございまして、もっともっと開かれた
日本の
社会にしていく上でも私は非常に、別に法律事務所に限りませんけれども、いろんな意味で外と内の境がまだまだ
日本の
社会はあるなということを私しみじみ感ずるわけでございますが、そういう意味でも、これからぜひ外国法律事務所といったものももっと身近に我々考えていける
社会というものにしていきたいなということをあえて思っているものですからちょっと触れさせていただいたわけであります。
いずれにいたしましても、今申しました、大臣からもおっしゃったように、いろんな
方々にそれぞれ御活躍いただくとしても、今後の
日本の
社会の姿を思いますと、やはり法曹
人口というのは恐らく絶対的に足りないのかなということは私も感ずるわけでございます。
そういう意味で、これから一体どうやっていわゆる法曹
人口と言われる
方々を育成し、そして国民のニーズにこたえる立派な職責を果たしていっていただけるようなことにできるのかということを思いますと、これまた今この審議会の中でも法科大学院構想というものが真剣に取り上げられ、具体的に検討が今進められているということで、私は非常にいいことだと思うのでございますが、ただ反面、今の教育制度そのものについてまさに我々総力を挙げて現代のニーズに合う、そしてまたコスト的にもこれからは大変大事な要素になるわけでございます。いかに効果的に、そしてまた立派な人材を育成していくか、そういう意味では今日、
日本の教育制度そのもの全体について大きく問われているさなかであります。
そういう議論の中でいつも思いますことは、また新しい法科大学院ができても、それが何となく硬直的で、また屋上屋を重ねたよなんていうことには絶対したくない。同時にまた、アメリカの友の話などを聞くと、アメリカの制度もなかなかいいぞと。あのロースクールという仕組みも、いろんな学部を出てきてそれぞれ
専門分野を修めた方が最後、弁護士になるとか法曹界に入られる方はロースクールへ行って、ある意味で、技術とは申しませんが、技術的な
部分も含めて
専門的なロースクールで学んで幅広いいろんな経験、幅広いいろんな学識を持って法曹に入っていかれる。かえってアメリカの弁護士の方が使い心地がいいんではないか、能率はいいんではないか、質はいいんではないかなどということを聞かないわけでもありません。
そういうことを思うにつけても、アメリカの仕組みといったようなものについても十分検討する必要があるだろう。そんなことも恐らく審議会では御検討いただいていることと思いますが、立派なひとつ法科大学院構想、それが構想ではなくて実現されていくことを切に希望いたしまして、この点については特に希望だけ申し上げまして、時間も参りましたので、次に
国家公安委員長の方に移らさせていただきます。ありがとうございました。
先ほど、佐々木
委員からも既に出ておりますので重複は避けたいと思うのでございますが、やはりいろんなことを思いますと、今の
警察も、結局、最後は
警察を担ってくださる人々の問題というものも非常に大きな要素だなということを思うんです。
最近いろんな不祥事が重なって、今国会にはまた
警察法改正も含めて
国家公安委員会としては本格的にいま一度国民にしっかりと信頼される
警察を確立しようということで頑張っておられる。特に、その先頭に立っておられる西田
国家公安委員長には心から御労苦をたたえさせていただくと同時に、一層のひとつ御活躍をと願う気持ちでいっぱいでございます。
私、いろいろ議論されておりますので、ただ一言、やはり
日本の
警察も結局この時代の新しいニーズに十分に対応してこなかった、対応してこれなかったと。対応しようと思ったけれども、してこれなかったという面もあると思いますし、財政的な制約とかいろんなことでという面があると思うんです。キャリアの
警察官何をおごっているかとか、なに怠慢な
警察官とかいって、一方でぜひおしかりをいただきということでございますが、しかし本当にしっかりとした活躍ができる体制を我々政治の
世界ではつくっていかなきゃいかぬということをもう一方で思うわけでございます。
交通事犯にしても、あるいはいろんな
警察がかかわります事案、非常に数がふえてきております。そういう量的な
警察の対応力というものに問題はないのか、私はかなりあるのではないかと。行政改革あるいは
人員の削減といったことも一方でしていかなきゃならぬわけでありますが、しかし最も治安がいいなんと言われながらもいろいろ問題を抱えるようになってきた。新しい時代を迎え、あるいは世の中が変わるにつれ、進歩するにつれていろいろな問題が起こってきております。
先ほどもちょっと話題になっておりましたけれども、例えばサイバーテロなんというのは余り十年前は聞きませんでした。しかし、そういうものに対応するのに一体どういう教育を
警察の諸君に施したんだろうかと。あるいは、これだけグローバル化し、麻薬を初めいろんな国際
犯罪、しかもそれが国際的な組織
犯罪、一体我々は海外のそういったものについてどれほどの情報を得るような仕組みに今の
警察体制がなっているのかというようなことを思いますと、正直、大した情報力も調査力もないなということを私は実態を見て、それにしてはよくやっておられるというふうなことも思うわけでございます。あるいはまた、最近のようにストーカー事案だとか
家庭内暴力だとか、要すれば従来の
警察のままでは対応できない新しい質的なニーズの変化というものもどんどん起こってきている。
そういう意味で、今回の
警察改革を機に、
警察自身がこの時代の変化に十分対応していける量的な、そしてまた質的な能力というものをしっかり身につけさせるということも極めて大事なポイントだと、そういったことをもちろん述べておられるわけでありますが、私、特にきょうはその点を強調させていただいて、
国家公安委員長の
警察改革に取り組むお気持ちをひとつ
お話ししていただければと思います。