○中林
委員 これは決して
大阪工場に限ったことではないというふうに私は思います。
なぜ労働者の労働条件を私が問題にするかというと、要するに、HACCP認定がせっかくされていても、それが形骸化していくのは労働者の問題だという認識を持っているからです。
私たちが入手した資料によりますと、七八年以降、一九七八年には一万人
従業員がいたのが三割強削減されている、九四年三月期から六年間で八百人も人員削減が行われているわけです。
石川前社長が九七年、社長就任をされているわけですが、この九七年、社長就任のときのあいさつで、
皆さん、というのは
従業員のことです、
皆さんを馬に例えるわけではありませんが、はい、どうどうです、
皆さんを大事にしていくということと、甘い温情主義とは別ですから覚悟してください、こういう、労働者を長時間過密労働に追い込んでいくような、社長みずからのあいさつがあります。
それを裏づけるように、例えば
雪印乳業というのは、健康
管理、
衛生管理というのが一番大切にされなければならないにもかかわらず、ことしの五月末に、健康
管理に当たる保健婦が全
工場で合計三十一人が解雇されております。これは到底考えられないような状況ではないかというふうに私は思います。
HACCP認定
工場というところで、労働者が労働条件が悪くて手洗いもままならないような不衛生な状況に置かれれば、大変な食中毒を起こすのだということは、もう既に一九八八年、
アメリカで実証されております。これはミネソタ・バイキングズ・フットボールチームの
食中毒事件で、機内食サンドイッチがソンネ赤痢菌によって汚染された。そのサンドイッチ
工場はHACCP認定
工場だったということなんですね。労働者が手洗いを怠ったということで、こういう大変な状況になったということなんです。
そこで、私
どもは労働者からいろいろと訴えを聞いております。勤務は一日三交代、夜十時出勤の場合なんか翌朝の六時まで仮眠もとらずに働きっ放しです、人手不足なので歩いていたら仕事にならない、一日じゅう
工場の中を走り回ります、けがが多く、高温多湿なので夏は汗だくで勤務が終わるとぐったり、体調を壊して入院する人もふえています、これでいい
食品がつくれるのか、そういう思いです、こういうふうに訴えております。
それから、これは関東の方の社員ですけれ
ども、スーパーの納品時間に合わせるため、うちの部門の勤務時間は午前五時出勤から午後二時まで全部で七通りを超えています、毎日、勤務時間が違うので、体の調子がいつもおかしい、ことしに入り、五人近くが入院しました、いつ倒れるか、みんな不安を感じております、こういうふうに言っているわけですね。
今後そういう長時間労働がないように厳密にやると社長は今おっしゃいましたけれ
ども、しかし、こういうHACCP認定
工場で労働者の労働時間との
関係を抜きには考えられない。だから、労働条件を
雪印乳業としては今後どのように
改善されるおつもりなのか、その点についてお聞きしたいと思います。