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赤羽委員 今
大臣から御答弁いただきましたように、新しいウェルカムプラン21が立てられて、外国からの訪問客を増大させよう、倍増させようという計画に取り組まれているのは
承知をしております。ただ、
日本は、例えばヨーロッパ諸国なんかと違いまして、島国である、地理的なハンディを背負っておりますし、言語的なハンディもある。かつ、コスト、費用という面でも非常に高い国だという印象が強い。この中で、本当にこの倍増計画を
実現することを具体的に考えていくならば、恐らくワールドカップなんかもこの数字の中に入っているんじゃないかと思いますが、こういう一過性のものよりも、私は、今
大臣の御答弁がありましたような第十四回のWTO総会、これにどれだけ政府として取り組んでいけるのかということが非常に大事なんではないかと思っております。
WTOというと、
日本の大半の人はワールド・ツーリズム・オーガナイゼーションというふうには思わないで、もう
一つのWTOだという方が、多分、政治家の中でも大半がそういう
認識じゃないかと思っております。来年九月末、ソウルと大阪の両
都市で総会が行われるということ自体も、率直に言って、全国の
観光協会の中でどれだけ浸透しているのか、また、地方自治体の長がどれだけ
理解をしているかということは、まだまだ私はその点の宣伝効果というのは非常に少ないのではないかと思っております。
かつ、このWTOの大阪でやる総会自体が盛り上がる、
成功に終わるということが大事だと思いますが、ぜひ私は、せっかく大阪まで来ていただくのですから、加盟国も百三十カ国以上ある、千五百人から二千名の
観光関係の要人が来るのですから、都道府県は参加国にぜひ必ずその大阪の後寄っていただくような働きかけをしていく、恐らく各都道府県、姉妹
都市とか姉妹交流をしているところを全部持っていると思いますので、そこについては
運輸省の例えば
観光部全員が担当について、だれは大阪府とかだれは兵庫県とか担当について、全員一回は地方自治体の担当者と
運輸省の
観光部の人間とついて、今回訪日が予定されている参加国に働きかけに行くぐらいの、そういったことをぜひ計画していただきたい。
こういうことを言いますと、ほかの局は、余り
観光部に予算を持っていかれると、非常に痛しかゆしのことを思うかもしれませんが、これはせっかく特別枠もあるわけですから、他の局の予算を削ることではなくて、新たな産業、四十八兆円もの産業なんというのは今
日本の
経済の中では考えられないわけですから、そういった具体的な
取り組み、本当にこれから一年間は
観光部の人たちはこの総会にかかりきりで、
日本にいないぐらいの働きかけができるような
環境をぜひ整えていただきたいというふうに思うんですが、どうでしょうか。