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国務大臣(
中山正暉君) 大変貴重な
お話だと思います。このごろは外材が六四%でございまして、材木は山からとれるんじゃなしに海からとれるような時代になってしまいまして、これは
地域材、
日本の国内生産の
地域材をいかに活用していくかというのは大変重要なことで、国産材の有効利用を通じた地球
環境の保護や
国土保全の
推進を図るために、また木造住宅に対する国民の強いニーズに対応するためには、国産材を利用した良質な木造住宅の供給を促進したい、かように念願をいたしております。
建設省といたしましても、木造住宅供給総合対策事業の活用によりまして、林野庁と連携による
地域材を活用した木造住宅団地、フォレストタウンというものを整備してまいりたい。
それから、
地域の実情を踏まえた木造
技術の開発、私は、ちょっとどなたか先ほ
ども御答弁申し上げましたが、
江戸城の
復元なんというのを言っておりまして、
江戸城は六十メートルございまして、大木造建築物、こういう
技術を
日本にも残さなきゃいけない。どういう構造でやるかといいましたら、集成材を使いまして、そして新しい化粧材、それから被覆材、構造部材、木造材、こういう中に鉄骨を入れて、
日本は地震国でございますから、スイスとか外国へ行きますと五階建ての木造のきれいなホテルとか、それからまた小学校なんかでも私は木造でつくるべきじゃないかと思う。
そのためには、
建築基準法、木造は三階までしかできませんから、その突破口を私はつくりたいというのが、
江戸城という六十メートルの城を
復元するような、それによって
木材業界の活性化、その象徴にしたいというのが、私は十三年前、
昭和天皇様の御
在位六十周年のときにアイデアを実は出したわけでございますが、そういうことをやりながら私は大いに木造住宅、木造
建造物というのを
復元する。
この間、これは建設省の
技術者の方から聞いたのでございますが、ネズミの実験でございますが、金属のものに入れるともう本当に早く死ぬ、ちょっと今数字を忘れたんですが。いわゆるコンクリートなんかに入れますともう少し長生きするんですが、
木材の中で育てますと大変長生きをするということでございます、やっぱり
木材というのは息をしているから。
特に、余計なことをまた申しますが、万葉集、万の葉っぱの集といって千二百年前に
日本は四千五百の歌を、その中に花と緑、これは大阪の万博をやったものですからちょっと勉強したんですが、「いにしへの人の植ゑけむ杉が枝に霞たなびく春は来ぬらし」という歌があります。千二百年前に、千二百年以前の人が植えてくれた木にかすみがたなびく春が来たという。
それからまた、
日本書紀とか古事記にも、スサノオノミコトが
日本を平定したときに胸毛を抜いたら杉の木になった、それからすね毛を抜いたらカエデになったとかいう、いかに
日本の政治を統一した人が
日本じゅうに木や森を育成したかということが神話の中、神話、四万数千年前の古墳が問題になるならば、私はそういう神話の
世界というのも本当はそういう為政者の心意気を言っているんだと思いますから、
先生の心意気にも私は同じものを感じますので、敬意を表して答弁にいたします。