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政府参考人(
御手洗康君) 現在、小中学校段階になりますと、
地域の様子や生産、販売、あるいは我が国の産業や国土の様子など、かなり体系的に小学校、中学校、各段階を踏んで教えることにしているわけでございますけれ
ども、主として社会科を
中心に
農業につきましてもこういった
学習の中で行うことにしております。
例えば、三、四年生では、
地域の様子、
地域の生産ということで、身の回りにある
農家の畑であるとか田んぼであるとか、そういったところを調査、見学するということも含めまして
学習を始めるということになっておりますし、また五年生になりますと、我が国全体の産業や国土について
学習するという中で、
農業が自然環境と深いかかわりを持って営まれていること、また国民の
食料を
確保する上で大変重要な役割を果たしていること、さらには
食料生産における品種改良や生産効率の向上、あるいは消費者の需要にこたえた良質な
食料の生産の工夫など、こういったものを例えば稲作や野菜づくりなど、それぞれの我が国全体における
農業の盛んな
地域の具体的な事例を取り上げながら
学習するということになっております。
中学校になりますと、さらに地理的分野ということでこれらの
学習を一層
発展させることにしてございますが、さらに特別
活動におきましても、先ほど来ございますような、児童生徒が勤労体験のたっとさや生産の喜びを体験するということで、小学校段階から学校内の花壇づくりあるいは小動物の飼育、あるいは
地域の田んぼや畑を借りた生産的な
活動ということに取り組んでいる学校が多いわけでございます。
今後、御
指摘のように、平成十四
年度から完全学校週五日制ということで、授業時数は全体として小中学校とも週二時間
程度減るということになりまして、中学校でいいますと二十九時間
程度になるわけでございますけれ
ども、その中でこういった
学習をどう充実していくかという御
指摘でございますが、とりわけ今回の
学習指導要領におきましては、子供
たちが単なる知識の詰め込みではなくて、自分で
考えてそして問題を解決していく、そういった
学習を重視し、さらに勤労体験、自然体験、ボランティア体験などのこういった体験
学習を、各教科あるいは道徳、特別
活動全体を通じて充実を図るということをひとつ工夫しております。
また同時に、新たに総合的な
学習の時間が小学校三年生以上で三時間、中学校でも二時間ないし三時間ぐらい設けることとしておるわけでございますけれ
ども、これは主として各教科横断的に総合的に、体験的な問題解決的な
学習をする場面といたしまして全国すべての学校に、今申し上げたような三時間ないし二時間導入するということをしているわけでございますけれ
ども、ここでの
活動は、専ら自然体験やボランティア
活動などの社会体験あるいは生産
活動などの勤労体験などを積極的に取り入れるということにしておりますので、むしろこういった時間の中で、とりわけ今までの
活動事例を見ましても郷土
学習というのはこの
一つの柱になってございますので、
農業体験も含めまして
地域の生産的な
活動に従事していくという
活動は今まで以上に重視されるものと私
ども考えておりますし、またそういった形で
指導もしてまいりたいと
考えております。