○亀谷博昭君
農林水産省の
自給率のベースは供給熱量でありますけれども、厚生省で出しているいわゆる摂取熱量、これはサンプルのとり方が少ないとかいろんな
意見はありますけれども、一応厚生省では我が国の摂取熱量は約二千キロカロリーとはじいております。
そうすると、今、
金田政務次官からお話しいただきました、我が国として不測の
事態にも約二千ぐらい、好き嫌いをしないでというか余り食べ好みをしないでというような意味ですべてひっくるめれば二千キロカロリーぐらいはありますよと、こういうことですから、厚生省で示している摂取熱量と
農林水産省がはじいている供給可能熱量というのはほぼ同じなんですね、約二千キロカロリーなんです。
だから、私はそういうことをもっと
国民に知らせる必要があるのではないかということを申し上げたいわけであります。要するに、
自給率はこういうことで四〇なんですけれども、不測の
事態でも
国民の皆様が今とっておられる摂取熱量分ぐらいはちゃんと供給できますということのPRがもっと必要ではないかということ。
これは、時間がありませんから御
答弁は要りませんが、例えばこんな計算の仕方があるんです。供給熱量二千六百ぐらい、五百から六百、そして摂取熱量約二千、こう計算しますと、供給している中の摂取している量は約八割なんです、八〇%ということになります。簡単に言えば二割がむだになっているということになるんでしょう。
そこで、例えば魚介類で
平成二十二年度に我が国に供給されるものは約八百万トンと試算されています。我が国国内で
生産されるものが約五百四十万トンという数字なんですね。要するに、二十二年
時点で国内に供給される魚介類は約八百万トン、我が国で
生産される食用に回される魚介類は五百四十万トン、こういう数字であります。
この八百万トンが今申し上げたように約八割が摂取されると、大ざっぱですけれども六百五十万トンになるんですよ。それで、我が国の
生産量が五百四十と、摂取されるのが約六百五十で、我が国でとれる食用の魚介類が五百四十と。こうなると、
自給率八三%になる。例えばそういう計算もあるということで、これは時間がありませんが、私はもっと摂取熱量、それから供給力、自給力、こういうものもあわせて
国民の皆様方に知らせていくということが必要なのではないかと思う。
国内で
生産されたものをむだなく食べていただくということは摂取していただくということですから、その辺のかかわり合いというものもこれから
考えていかれたらよろしいのではなかろうか。これは私の
意見だけにとどめさせていただきます。
次に、中
山間地域の
振興についてお伺いをいたします。
今回の中央省庁再編の
考え方の中で、
農林水産省の任務、行政
目的というのがあります。ここには、
食料の安定供給の
確保、
農村、中
山間地域等の
振興、それから森林の保護育成、これが三つの大きな柱で立ててあるわけです。要するに、中
山間地域の
振興というのもこれからの
農林水産省の任務、
目的として非常に大きなウエートを占めますよということが中央省庁再編の中でもうたわれている、今後の
農林水産省のあり方という意味でうたわれているわけです。
そこで、まずお伺いをしたいのは、今回、中
山間地域振興の
一つの手だてとして直接
支払い制度というものが設けられました。この中の
対象地域、
対象農地というのは条件不利
地域ということで一応
考え方が整理されているわけですが、そもそも中
山間地域というのは何なのだということになると、非常に定義が不明確なのではなかろうかという感じがするわけであります。
現在は、今回の中
山間地域のカバーする
地域としては、自然的、経済的、社会的条件が不利な
地域振興立法の指定
地域、いわゆる五法ですね、
特定農山村とか過疎とか、それに沖縄、奄美、小笠原の三法を含めた八法が一応
対象地域とされているわけでありますけれども、これでもまだ中
山間地域というのは何なのかということがどうもいま
一つよくわからない。そこで、まず中
山間地域というものをどう定義づけようとしているのかということをお伺いしたいと思います。