○渡辺秀央君 あなたたちはキャリアをやめてたたき上げにしますなんということはここで言えるはずがないんだけれ
ども、これは本当にこの機会に、先週も私は申し上げたけれ
ども、思い切った改革を、むしろ本当にこの機会がチャンスだと思うんですよ。
例えば制度そのものを考えるなら、私は北海道が何で警視庁と同じように
警察庁長官の直轄下にあるのかどうも一向にわからぬ。それは終戦後のことがそのまま来ている。したがって、内部改革が
警察庁の中で行われていないという一例だと思うんですよね。どう考えたって北海道と警視庁だけ直轄なんというのがそのままにしてあるなんというのはおかしいですよ。それはいろんな理由があった。私はこの場ではあえて言いませんよ。終戦後の自衛隊ができる前の制度でありますから、だからそれはこの場ではあえて言いませんけれ
ども、だけれ
どもしかし、そうしたらすぐにその時代に
対応する組織になぜしなかったのかと。怠慢だということです。
もう
一つ怠慢、時間がもう五分あるようですからついでに申し上げておきますが、やっぱり
国家公安委員のあり方ですよ。これもあなたに言っても始まらないことですが、保利
委員長にぜひ、さっきの
答弁も若干聞いておったけれ
ども、私も長い間の友人で彼の能力も人柄もよくわかっていて信頼をしております。しかし、私はこれから
国家公安委員を選ぶのを我々
国会議員も、ここにおられる同僚の皆さんも考えようじゃないかということも一緒に申し上げたいが、これはいわゆる縦割りで来ていますよ、この
公安委員の人選が。
いや、これは内閣がやるんですと。私だって内閣にいたこともあるし、官邸にも副
長官として一年半もおりました。人事のことはわかっていますよ。だけれ
ども、やっぱりできるのは下から上がってくるんだから、あなたたちから上がってくるんだから。それは官邸がいきなりこれとこれを
公安委員にしろなんということは絶対にないんだから。そうでしょう。
だから、そういうことを見ると、今までは、今なっておられる人は立派な人ですよ。私もみんなよく知っている
人たちばかりだ。一人として私は個人としての不満も不平もないです。しかし、申し上げたいことは、どういう土壌から上がってくる、こういう土壌から上がってくる、この縦割りのいわゆる経路がもうできちゃっているというところに、私はもうこれは本当に、今度のこれもいい機会ですから、おやめになった方がいいと思う。それは何々業界の会長であるとか、どこどこの役所のOBであるとかね。変な話が、あえてさっき同僚の江田議員が
公安委員の
出席を求めた。それは常識的に
公安委員がテレビに出ていて
国会に出られないなんということはない。マスコミの出身だと思ってテレビにサービスしたのなら、じゃ
国会に出てくるのかと。だけれ
ども、
国家公安委員というのは
国会にいまだかつて出たことはないから私は理事会で話をするつもりです。これはあり得ないことをやってはいかがかと思う。しかし、そういう不見識なことはいけませんよ。そんなもの自分が人気取りみたいにマスコミに出ていくんだったら、なぜここへ出てこないかと、それは江田議員じゃないけれ
ども私だって言いたくなる。
しかしながら、制度として、あるいはまた
国家公安委員というこの重さ、あるいはまたこれからのありようの中で、
国会というところは古いところ、慣習をつくっちゃったらその中にずっといってしまうおそれもあるから、これは今ここでいまだかつてないことをやれと言ってもそれは大変なことだと私は思うんです。賛成するか反対するかは別にして、これは大変な問題提起だと思いますよ。だけれ
どもしかし、そういう声が出るんです。なぜ出るか。少なくとも非常に心の油断があったのではないかと思いますよ。何で
国家公安委員がマスコミから出なきゃならないのか、あるいはなぜあの業界から出なきゃならないのか、なぜどこかの学者でなきゃいかぬのか。そんな必要ないじゃないですか。
内閣から別個に政治的中立でやる、しかも
機能を持って、責任と使命を持ってしっかりやっていくと言うならば、これからそういう個人、
人間を尊重して、評価して選んだらどうですか。
今までの
国家公安委員を選んだその土壌に対して私はクレームをつけておきます。これから
国家公安委員を選ぶについて、そういう今までの概念からのいわゆる人選であってはならないのではないかという問題提起をして、
国家公安委員長に申し上げておいていただきたい。