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政務次官(小坂憲次君) 時間的な余裕も若干あるようでございますので、
委員の御
質問の
インターネットの
仕組み的なものも踏まえてちょっと簡単にかいつまんで御
説明をしたいと思います。
いわゆる
インターネットという
ネットワークが存在するわけです。そこに
接続事業者というのが、例えば
日本であれば幾つかの
接続事業者、今はもう三千ぐらいありますが、
接続事業者というのが
インターネットに
接続する
料金を、
インターネットの機構のようなものがあるわけですが、そこに対して支払いまして、そして一般の皆さんに
インターネットに
接続する利便を供給するようになっております。
ここにまず二つの
接続料があるわけです。
インターネットの
ネットワークに
接続するためにいわゆるプロバイダーという
接続事業者が支払う
インターネットの
接続料と、それから我々利用者がそのプロバイダーという
接続の利便を供給してくれる人たちの
会社に対して支払う
インターネットの利用料というものがまたそこに存在するわけです。
私
どもは家庭におるわけですから、家庭から
インターネットの
接続事業者までの間は一般の
電話回線か何かがないとつながらないわけです。ですので、そこには
電話でつなげば
電話の利用料というものがここにかかってくるわけです。これとそれから
インターネット接続。また、私のうちとプロバイダーという
インターネットに
接続の利便を供給してくれる
事業者との間が同じ市内でなくて遠くにある、いわゆる長距離
電話になると、今度は長距離
電話料を払ってそこへつながなきゃいけないということもまた出てくるわけです。
そのようにいろいろな時点での
接続料という言葉が出てくることで、今回なかなか混乱をしている
部分がありますが、そういう形になっている。
さて、今おっしゃった普通の
電話とそれから
インターネット電話というのも最近出てきたらしい、どうなんだ、こういうことでございますが、
インターネットというのは開放された
ネットワークなんですね、だれからでもそこに入れるし、だれもそこを見ることができる
状況になっています。普通の
電話というのは、完全に閉鎖された
ネットワークでございまして、これは
通信の秘密ということで守られているわけです。
ですので、一般の
電話は他人に傍受されることが基本的にはないわけでございます。不法に傍受されるということ以外にはないわけなのでございます。しかし、
インターネット電話の場合には、そのメカニズムとしては、私の声が相手方に伝わるという物理的な面では
電話と同じような効果がありますが、開放された
ネットワークでありますので、その経路のどこでも聞こうと思えば聞けるという違いが一つあります。
それから、
料金的な体系を言いますと、いわゆる
電話というのは話していることが常に電線の中を通っているわけでございますので、つないでいる
部分だけかかってくる。しかし、
インターネット電話というのは、私が今までしゃべった分を圧縮して小さなボールにして
デジタル信号として相手へぽんと送ってしまいます。ですから、それはどんな経由で相手に伝わっても構わないわけです。
アナログと
デジタルの違いというのは、言ってみればアナログはロープのようなものでございまして、ずっとたどっていくと、それに色がついていればその色が順番に出てきます。しかし、
デジタルというのはその色の
部分をボールに全部まとめて、順番に並べておけば見かけはロープと同じでございますが、それをばらばらに投げても、それに番号が振ってあれば、その受け取った方が順番どおりに並べかえればアナログと同じ
状況に相手方で戻るわけです。
ですから、経路を選ばずに飛んでいって、一番速い方法を選んで向こうへ到達して、向こうで並べかえてもらうとこちらと同じものが向こうに再現される、こういう形で、音声もパケット、圧縮してパッケージでぼんと向こうへ送る。これが
インターネット電話の
仕組みなんです。
今おっしゃったように、技術的な進歩が音質の面においてもほぼ同等のレベルに最近は近づいております。それから、以前は途中で切れてしまう、
回線が込んでくると切れてしまうというような現象がありましたが、最近は大分改善をされてまいりました。
そういう
意味で、
料金は
インターネット電話は
かなり安いものですから、
接続料と言われる
部分が常につないでおかなくてもいい、あいている
部分だけを通っていろんな安い経路でも何でもいいから探して向こうへ到達さえすればいいわけですから、そういう
意味では安い
料金でも提供できるようになっております。そんな違いがあるわけであります。
これからの将来というものを見ていきますと、それぞれの
事業者がそういったいろんな
サービスをあわせながら利用者に対して提供していく、こういう形になっていって、それがやはり
競争という形で促進される。そしてまた、
NTTのような
地域の
通信網を持った
事業者、あるいは
インターネットだけをやっている
事業者、あるいは
NTTの
ネットワークに
接続して
長距離サービスを提供する
事業者、いろいろなものが手をつなぎながらそれぞれの
分野で収入を確保して進んでいく、そこの間に
事業者間の話し合いで進んでいく。
こういうことを私
どもは期待して、その枠組みが良好な
競争関係、公平な
競争関係そして利用者の利便が提供される、なおかつ
事業者に対して急激な
変化により経営に重大な
影響を与えることのないように、雇用を守っていけるような形で、なおかつ逆に新たな雇用が発生するようにその環境を整備していく、これが私
どもの基本的に考えているところでございます。