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政務次官(
河村建夫君) 森総理の御発言についてでございますが、この問題についてはきょうの参議院本会議で総理は自分の
意見をきちっと述べておられるはずでございます。そのように伺っております。
文部省としても、総理がお述べになったことは、きょうの参議院の本会議場でおっしゃったことを私はテレビで拝見をしたのでありますが、天皇
中心の国だとおっしゃったんですが、時代時代によって天皇の位置づけは変わったんだけれども、現在は日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であると、憲法にのっとって、そのことであって、主権在民の
考え方に反することを言ったのではないんだと、こう言っておられますし、また、神の国と言ったんだけれども、特定の宗教について述べたのではなくて、歴史を振り返ると、日本には古事記の中に見られるような神話もあったし、
地域社会においては、その土地土地の山や川や海の自然の中で
人間を超えるものを見るという
考え方があったんだということをおっしゃっておりまして、決して天皇が神であるという
趣旨で述べたのではないんだという表現をきょうはきちっとおっしゃっておりました。
文部省としても、総理の発言が、主権在民の原則とか信教の自由を前提とした上で、命の大切さへの
理解とか宗教的情操を深める
教育が必要だ、大切だということで述べておられるというふうに
理解をしておりまして、
男女共同参画社会の
推進を進める上でこれが障害になるとは全く考えておりません。
今後とも、
男女の
人権の
尊重、それから新しくできました
男女共同参画社会の
形成の
基本理念、これをしっかり守りながら、これからの
教育の中にそれを
中心に据えてやっていくということでなければいかぬというふうに思っております。
憲法と
教育基本法は、
教育基本法におきましても憲法に基づいて
教育基本法と、こう書いてありますから、私は当然
連携があるというふうに思っておるわけでございます。
ただ、憲法も、御案内のように今論憲も言われておりますが、
調査会で議論をされておるところでございます。その行方というものも注視をしながら、今日の日本の
教育のあり方、
教育改革国民会議においても幅広い議論をしていただくことになっておりますから、そういう方向を見据えながら、これから二十一世紀に向かっての
教育はいかにあるべきか、当面それを、いろんな
課題が現実に起きておるわけでございますので、
教育基本法の重要な部分といいますか理念というものを生かしながらさらに二十一世紀にふさわしい
教育のシステムをつくっていく、そういう気持ちで私は
文部省もこれから取り組んでいくべきだと、このように考えております。