○
田中(和)
分科員 中馬総括政務次官、御答弁ありがとうございました。ぜひ頑張らせていただきたいと思いますし、今後とも御指導願いたいと存じております。
今、大臣を初め皆様のところに、黄色い表紙の私のつたない政策提言でございますが、お配りをさせていただきました。ちょっと冊数の手持ちが少なかったものですから、委員の
先生方のところにはまた後ほどお渡しさせていただきたいと思いますが、お許しをいただきたいと思っております。
これは、バリアフリーの話とも関連をするわけでございますが、先ほど申し上げました自民党の
都市問題
対策協議会で発表し、以来、基本政策の
一つとして掲げてまいりました夢の子育て支援列車、エンゼルTRAIN構想について
お尋ねをさせていただきたいと思います。
初めに、エンゼルTRAIN構想とは何かを簡単に申し上げさせていただきます。
簡単に言えば、
鉄道事業者に御
協力をいただいて、ラッシュアワーを
中心に、乳幼児連れや妊婦の方を対象とした専用車両を設置したらどうかという提言でございます。
議論を要することではありますけれども、思い切って車内をフローリング敷きなど、親子がスキンシップを図りやすいものにしたり、育児アドバイザーによる定期的な育児相談や育児
関係の書籍、あるいはホームページなどの無料閲覧ができるようにしたり、さらにはワンストップ行政サービスの試験的
実施をしたりなど、乗車時間を
利用した多様な育児支援サービスの提供の場として
活用することも盛り込んでおるのでございます。
乳幼児を連れて乗るのは大変だがシルバーシートを
活用すれば十分である、こういう意見もあることも事実でありますが、現実問題として、私たちの
川崎の
地域から
東京方面に、あるいは
横浜方面にラッシュ時に
電車に乗ると、
混雑をすり抜けてシルバーシートへたどり着くことも大変な苦労になることが予想されるわけでございます。
私も、こうしたパンフレットを作成し、地元で広報活動や意見の聴取に努めておりますけれども、特に、二十代、三十代の子育て世代の女性のみならず、男性からもぜひ
実現をしてほしいという励ましの手紙やファクスを数多くいただいておるのでございます。
最近では、駅型保育所の
整備が注目を浴びておりますが、こうした専用車両があれば、子供を会社付近まで連れていくことができるようになりますし、
事業所が集積するターミナル駅を
中心に民間参入による大
規模な保育所が設置できるようになるのではないかと思っております。当然、スケールメリットを生かして、延長保育や一時保育など、多様な育児サービスを安い値段で提供できるようになり、また施設
整備費用の軽減もできますし、
都市部の空きオフィスの有効
活用という
効果も期待できます。
さらには、通勤時間をそのまま親子のスキンシップの時間に変えることができますし、昼休みや労働基準法六十七条の育児時間を
利用して子供に気軽に会いに行けるようにもなり、子供たちの健全な育成につながるのではないかと思います。
また、
都市部では特にそうですが、御近所のつき合いや親類
関係の希薄さが育児に関する悩みや不安の一因となりまして、さらには幼児虐待という大変痛ましい事例も生み出しておりますけれども、通勤の機会を
利用して同じ子育て世代の皆さんと新たなネットワークをつくることでそうした問題の解消も期待できます。
通勤に関してだけでなく、
電車で気軽にレジャーに出かけるようになれば、マイカーの
利用も減少し、
環境保全にも役立つと思います。
プラス面を挙げればまだありますけれども、この
程度にさせていただきますが、ぜひ、現実問題にも目を転じていただき、議論が必要なのだろうと思います。
都市部での
鉄道の
混雑状況を考えると、他の乗客の理解を得て
実現にこぎつけるのは困難でございますし、行政として専用車両の設置を義務づけたりというのも、これは難しいことだと思っております。
運政審でもさまざまな
路線の
建設計画が打ち出されておりますけれども、新設
路線の中に思うように
利用客がふえていない
路線も存在することは事実でありまして、この点にも注目してはどうかと思っております。新設
路線に計画的に専用車両の設置を進めれば、子育て世代向けの社宅の
整備や住宅地の
開発が進み、結果として
都市部の各
地域間の人口の適正な配分が
実現し、他の
路線の
混雑緩和にも役立つと思います。
いろいろと述べてきましたけれども、何よりも私が
主張したいのは、専用車両の設置が少子化
対策の起爆剤にもなるのではないかと思うからでございます。さらには、
政府がこういう政策を
実施することによりまして、少子化
対策に本格的に乗り出している、こういう面もアピールできるのではないかと思います。キャリア志向の女性が晩婚化、晩産化の傾向にあるときに、私は
効果があるのではないかと重ねて申し上げている次第でございます。
時間の
関係で、もう少しお話ししたいこともございますけれども、この
程度にさせていただいて、もう時間が終わりでございますので、大臣からお答えがいただければ幸いだと思います。