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桧田分科員 自由民主党の
桧田仁でございます。
本日は、
丹羽厚生大臣に、骨と関節の十年並びに国立大竹病院の統合についての二点に絞って御
質問したいと思います。
国会法では、私
たちはお互いに書類を見ずにやりたい、こういうことがございます。
大臣は本当に私がとても尊敬する、
医療は隅から隅まで数字もみんな御存じですし、どんなこともお答えになりますから、何とかきょうは
大臣としてのお気持ちと同時に政治家としての
大臣のお気持ち、お
考えを聞かせていただきたい。
それは、何も細かい数字を聞くとかそういう
意味じゃありません。私
どもが政治をやっております中で、
医療福祉の問題はともすれば制度や法律が非常に複雑多岐です。数字も非常にばらばらしています。細かい数字は恐らく省庁のお方でもわからないかと思います。いつの間にか、その制度と数字とシステム、ちょっと言いにくいのですが、法律や政省令でどんどん変わるものですから、聞いている
国民は結局わからないままになっている。
ですから、せめて短い
質問時間、私、きょうは資料は用意いたしておりますが、見ずにどれだけできるかやってみたいのです。
大臣も、何とか
大臣のお気持ちで、あるいは
大臣の今までの御経験で可能な限りお答えいただけぬだろうか、こういう気持ちでございます。これ以上無理を言ってもいけませんから、ここからは
大臣の御判断でございます。
といいますのは、私は、聞いている者が
一つ一つ見なくてもわかる
質問をさせていただきたいし、
大臣の答弁もわかる答弁でお願いしたいと思うのです。そうしませんと、聞いている者は、数字や制度がばらばらしてよくわからぬ。私は、わからなければ、しつこいようですが何度も
質問しながらでも、やはりこの問題は
国民にとってわかる議論をさせていただきたい。本会議でもそういうふうに言われています、あるいは
委員会でも言われています。ぜひひとつこの点は重ねて
大臣にお願いしたい。これはお願いでございますから、
大臣のお気持ちで御答弁いただければ結構でございます。全く数字や物を見てはいかぬというような失礼なことはよう言いませんが、私は、
自分の頭の中で
考え、
自分の頭の中でできることの
質問をさせていただかないと、結果的には聞いている者は何もわからぬようになる気がして、重ねて、前置きが長くて失礼でございますが、お願いします。
まず第一に、骨と関節の十年のことでございます。
大臣御存じのように、私は整形外科医でもございます。私、小学校一年のときに発病いたして、この疾患、ことしでちょうど五十年の闘病生活でもございます。政治家ですから、立っていることがつらいということは最大のハンディでございます。
自分は患者として五十年、はっきり言いますと、前半の二十年は
医療費との闘いでございました。
保険ができていない時期でございますから、とにかく親兄弟は私の
医療費のために苦しんでまいりました。当然、整形科疾患といえ
ども敗血症を併発し、またどんどんうみの出る病気でございますから、抗生物質のない時代には、あるいは特別高い時代には、とにかく
医療費との闘いでした。お
医者さんが、いい薬があるよ、でも、高いよと当時おっしゃっておられました。
私にとっては、この
医療費の問題は私の終生の
課題でもございます。ましてや患者さんや御家族のお気持ちを思うと、何とか患者さんの
医療費を少ないものでいいようにやってあげたい。それから、日本の
医療は世界の第一といいましても、
大臣のお立場では難しいかもしれませんが、まだまだ
医療のシステム、制度には
課題があると思います。そんな中で、全部言っても切りがありませんから、まず骨と関節のことだけでも、一生懸命私なりに
考えたことをきょうこの
分科会で述べてみたいと思います。
実は先進国で骨と関節疾患というのは、六十五歳以上の
高齢者では約半分の疾患になっております。先般もちょっと申し上げましたように、国会議員といえ
ども、実は私は国会議員になって三年六カ月でございますが、国会で松葉づえをついたり、ギブスを巻いたり、あるいはお休みになったり、一部車いすになったり、元総理もそのような御病気と聞いておりますが、整形科疾患、関節疾患というのは、私
たちはついつい命に
関係がないと思いますけれ
ども、大変大事な疾患でございます。その上、骨粗鬆症は、この十年間に骨折の
原因として二倍もふえております。それだけじゃありません。生きておればいいといいましても、寝たきりになったり骨が折れたり、
自分たちがギブスを巻いたり松葉づえをついたらだれでもわかりますけれ
ども、本人の尊厳、自立は大変なことでございます。
お年をとったから寝ていればいい、命にかかわる病気でないから寝たきりでいい、そういう
考え方もあるかもしれません。でも、骨と関節というものは、命も大事ですけれ
ども、個人の尊厳と自立のために絶対大事な疾患と私は
考えています。
大臣も恐らく御
理解いただける話だと思います。
そこで、私
ども整形外科医は、スウェーデンのすばらしい整形科のチームが——去年までの十年は脳の十年でございました、ゲノムを含めて。確かに脳疾患はすばらしい医学の進歩で克服してまいりました。しかしながら、その脳疾患の次に、この二〇〇〇年から二〇一〇年までを骨と関節の十年として世界全体のキャンペーンをして、命にかかわる病気ばかりではないけれ
ども、個人の尊厳が
高齢者に大事だということでやらせていただくことになりました。
ことしの一月十三日には、御存じのように、WHO、赤十字国際
委員会、さらには多くの
関係者三百団体もジュネーブに集まりまして、これからの十年は骨と関節の十年だから、ぜひみんなで頑張ろうということで発会式がございました。日本でも、日本整形外科学会、日本臨床整形外科医会、勤務医部会、おのおの世界的なキャンペーンを、日本として世界に冠たる日本の
医療を示すためにもやろうということになりました。
去る二月八日には、
桧田がつきまして小渕総理にお会いさせていただきました。とにかく、頭の病気、命にかかわる病気も大事だけれ
ども、骨と関節の病気もとても大事なので、ぜひよろしくお願いしますと、日本整形外科学会の黒川理事長、日本臨床整形外科医会の安部理事長、さらには勤務医部会その他おつきいただいて、
お話をさせていただきました。総理は大変御関心を持っていただいて、うん、
桧田君、これはとても大事なことだ、ぜひやろう、
厚生省ともよく相談して、みんなでこの
運動を頑張ろうと、大変ありがたいお言葉をいただきました。
勇気百倍、先般の厚生
委員会でも大野政務次官に
質問させていただきました。きょうは
大臣がおられますので、骨と関節の十年に関することを、ぜひ
国民運動として頑張りたいという
桧田の気持ちでございます。これから二、三御
意見を聞かせていただきたいと思いますが、
大臣のお気持ちで結構でございます、
大臣としてはどう
考えるということをぜひお聞かせいただきたいと思います。
まずその第一は、やはり骨と関節の十年の
運動について、何かお
考え、御感想がありましたらお聞かせください。