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河井分科員 紹介いただきました自由民主党の
河井克行です。
きょうは、この
予算委員会の第三
分科会、私が
質問者の大トリということでありまして、
中曽根弘文大臣そしてまた斉藤鉄夫総括政務次官におかれましては、長時間お疲れのところお出ましをいただきまして、大変ありがたく思っております。
きょうは、
科学技術庁の所管の仕事の中でも、宇宙開発のことに特に集中して
質問をさせていただきたく存じております。
もちろん、失敗をただ単にあげつらうだけではなくて、どのようにすれば、今後二十一
世紀、日本の宇宙開発を本当の意味で将来性のある、そして実り多いものにしていくべきかという建設的そして前向きな議論を、大変短い時間でありますけれ
ども、させていただければありがたく思っております。
少し個人的なことをお話をさせていただきます。私は、小さいときから宇宙が大好きでありまして、物心ついたころから、宇宙
関係のアニメーションをテレビドラマでずっと見ながら育った人間でありまして、松本零士
先生がおつくりになりました「宇宙戦艦ヤマト」を小
学校六年生のときに某民放局が放映をしておりました。それから、その後「銀河鉄道999」ですとか「キャプテンハーロック」とか、話せばどんどん何か違う方向に話が行きますので、この辺で割愛をさせていただきたいと思いますけれ
ども、小さいときにそういうふうな経験をした。あるいは、夏休みに家族に連れられて郊外のキャンプに行ったときに見たあのすばらしい星空、そういったもの
一つ一つ、今となっては大変いい思い出であります。三つ子の魂百までと申しますが、今こうして国会の中でそういった関連のことを
質問することができるのも、本当にうれしいことだなというふうに感じております。
ですから、恐らく
大臣、総括政務次官におかれましても、きょうは綿密な御
答弁の資料を御用意いただいているとは存じますけれ
ども、それはそれで結構でございますけれ
ども、できるだけ御自身のお言葉でもお答えをいただければありがたく思っております。
さて、昨年十一月に宇宙開発事業団のHIIロケット八号機が失敗をいたしましたのに続きまして、ことしの二月十日には宇宙科学研究所のミューVロケットが失敗をいたしました。国民の一員としても、ぜひとも成功して日本の宇宙開発の新しい扉を開いていただきたいなと思っていた人間の一人として、本当に残念に思っております。
そして、これらの打ち上げの失敗を二度と再び繰り返すことなく、徹底的にその原因を追求して、その対策に取り組んでいく必要があることは言うまでもないとは思いますけれ
ども、もっとそれよりも進んだ形で、私としましては、今回の失敗に決してひるむことなく、むしろこれまで以上に力を注いで日本の宇宙開発に取り組んでいっていただきたいなと思っております。
まだ私が学生
時代でありましたけれ
ども、かつてスペースシャトルのチャレンジャー号が、打ち上げた直後に、大勢のアメリカ国民がまさにテレビの生中継で爆発した瞬間をこの目で見て、大変アメリカの国じゅうが衝撃に打ちひしがれていたとき、当時はレーガン大統領だったと思いますけれ
ども、このようなときだからこそ、今回のこの
犠牲者の
犠牲の上に立って、そして乗り越えて、アメリカは次の
時代に向かって宇宙に夢をつくらなくちゃいけない、そんな英語のスピーチを聞いた記憶がありまして、すごい国だなというふうに感じ、また大変印象的でありました。
また、ついせんだっては、同じく米国ですけれ
ども、火星探査計画の失敗も発生をいたしましたけれ
ども、今のクリントン・アメリカ大統領は、同じような
趣旨で、それでも乗り越えてやっていくんだということをアメリカ国民に強く訴えていらっしゃいました。これまた大変感動的でありました。
そこで、そういうふうないろいろなロケット
関係、宇宙
関係の失敗が相次いで発生いたしますときに、当然、いろいろな原因の追求はしなければいけないことは言うまでもないわけでありますけれ
ども、宇宙開発
委員長でもいらっしゃいます
大臣が、だからこそ日本の皆さんもっと積極的に応援してください、協力してくださいということを熱っぽく訴えていただきたいなと。
どうしても、お断りといいましょうか、謝りの記者会見を、私も自由民主党の一員でありますから、
大臣がされる姿を拝見して本当につらい気持ちであります。こんなことを言うとまた暴論だと言われるかもしれませんが、一個や二個のロケットが落ちたぐらいで、
大臣みずから、
大臣は大変実直なお人柄でございますから難しいかもしれませんけれ
ども、余り
大臣が第一線にお出になって謝罪をされるということよりも、むしろ将来に対する勇気づけの方にお力を注いでいただきたいなというふうに思っております。
どうして日本が宇宙開発に取り組むべきかということを考えるときに、
一つには、当然ビジネスの問題もあろうかと思います。もう
一つは、先ほど小さいころの
河井克行少年の話をいたしましたけれ
ども、次の世代を担う青少年に夢を与えるという、お金には換算できない効果もあろうかというふうに思っております。大げさに言いましたら、人類はなぜ宇宙に進出をしなければいけないのかという少し哲学的な命題も含めて、最初でありますけれ
ども、宇宙開発についての今後の考え方、基本的な取り組みにつきまして、まず
大臣からお言葉をいただければ幸いでございます。