○
枝野分科員 神奈川県警の不祥事に対する御
答弁であるならば、それで頑張ってくださいという話なんだろうと思います。それでも、野党ですから、がんがん言ったかもしれませんが。しかし、もう二度目であります。そして、警察に対する信頼感というものは、この半年の間に完全に破壊をされていると言わざるを得ません。明らかに国内の治安維持にマイナスの、悪い影響が出ているでありましょう。これだけ警察の上の方の人がいろいろとおかしなことをやっているというのが続いていれば、
現場の警官の方が幾らまじめにいろいろな捜査をしようとしても、例えば市民の
協力がどれぐらい得られるかといえば、それは相当やりにくくなっているでありましょう。ですから、悠長なことを言っていられないと私は思います。
そして、警察の不祥事について、例えばほかの役所の不祥事あるいは
政治家の不祥事などと明らかに違っているところが私は二つあると思っています。
一つは、外部チェックの目がほとんどきかない仕組みになっているのではないか。例えば、霞が関の役所の不祥事、
政治家の不祥事、警察がまさに捜査をする、あるいは東京地検の特捜部などが捜査をする。一応外部の組織機関が、余りおかしなことをやったらチェックをしますよという、手足を持った機関が捜査をしチェックをすることができます。
しかし、警察に対しての外部チェックといったときに、まさに公安
委員会の仕組みというのは一種の外部チェックの仕組みだと思いますけれ
ども、今の幾つかの
答弁、やりとりの中でもあるとおり、事実関係を調べたりするのは
警察庁の内部の
長官の方で
調査をしてもらわなきゃならない。つまり、手足をお持ちでない。警察がおかしなことをやっていないかどうか、外部的な
立場からする公安
委員会には、それをみずからの手で捜査する手足を持っていない。
あえて言えば、警察と検察は別組織でありますから、検察が警察の不祥事について外部的に手足を持って捜査をすべきかなということはあるかもしれませんが、明らかに警察、検察がチェックをする他の組織に比べて、まさに捜査の当事者であるがゆえに外部チェックが働かないというのが
一つ。
そしてもう
一つ、決定的に守秘義務の範囲が広い。まさに捜査にかかわることについて表に出せないことがたくさんある。それはほかの役所と同じように、警察に関して、捜査に関するあらゆる情報を情報公開しろと言えないということはよくわかっております。そこの部分について、情報公開という仕組みがちゃんとあれば、国民みんなでチェックをするということが機能しますが、それを十分に働かせることができないということがある。
そこで、残り時間が少なくなりましたので、ぜひ今の二点を考慮して、しかものんべんだらりとやっているわけにはいかない、まさに大臣、リーダーとしての素早い判断、決断と行動が今なければ、警察に対する信頼はずるずる落ちていってしまうということを
指摘しておきながら、一点だけ具体的な案件で、私がずっと追いかけている問題を
指摘しておきたいと思います。
昨年の四月二十三日付の週刊フライデーという雑誌に「“死者への謝礼”“疑惑の領収書”の謎を追え」「これが警視庁“裏ガネ作り”の手口だ!」という報道がなされまして、これをきっかけにして私自身も、私は法務
委員ですので、法務
委員会の場を通じて、これは事実なのか事実でないのかという
調査をきちんとしてくれ、そして、できるならば関係する書類の中で、公開できるものは公開できないところを隠してでもいいから公開をしてくれと。そして、当時の野田毅国家公安
委員長に対して、守秘義務もあるだろうから、国会が見せてくれとか国民に公開をしろとか言えないだろうけれ
ども、国家公安
委員長には見せられるという話だったので、国家公安
委員長としてみずから見て、みずからチェックをするというようなことをすべきではないかということを申し上げてまいりましたが、残念ながら、内部で調べたら問題ありませんというお答えしかこの間返ってきておりません。
ここで細かいことを申し上げるつもりはありませんが、報道等や過去の議事録はお調べいただければ大臣もおわかりになると思いますので、少なくとも国民から疑われ、週刊誌で大きく何度も連載で報道された話でありますので、今でもあれはどうせクロなんだろうと思っている人たちもたくさんいると思います。まして、税金が裏金的に使われているというような疑惑であります。しかも、
神奈川県警、新潟県警と相次いでおります。ぜひ大臣の手で改めてチェックをしていただいて、本当に報道されるような事実があったのかなかったのか、警察の内部から、下から上がってきた情報では信頼できないということが
神奈川県警と新潟県警で残念ながら二例も続いてしまったのでありますから、大臣みずからがチェックをする、
調査をするということをおやりになっていただきたいと思いますが、いかがですか。