○坂上
委員 私は、
質問事項といたしましては二問ございまして、
臼井法務大臣元秘書の税法違反問題について、それから新潟県警女性長期監禁
事件についての
質問でございます。二番目の方から
質問をさせていただきたいと思います。
新潟県警女性長期監禁
事件は、私が住んでおります三条市に起きました。
平成二年十一月十三日十七時十分ごろ、小学校四年の少女が小学校からの帰途、忽然と姿が消えて、御家族、御親族、御町内、警察、消防団の
皆様方が必死になって連日捜索が続けられたにもかかわらず、全く見当もつかず、神隠しに遭ったような
状況で、手がかりすらつかめないまま、本年一月二十八日、少女は、九年二カ月監禁されたままの状態で、同日十三時三十分、柏崎市の監禁場所の二階の一室で発見をされたのであります。
まことに残忍、残酷、悲惨、深刻な出来事であります。心が痛んで、これを表現する言葉もありません。
被害者本人はもちろんのこと、御両親を初めとする御家族、御親戚の御心痛を察するに余りあります。謹んでお見舞いを申し上げ、
被害者の一日も早い御回復をただただ祈ってやみません。
御両親、御親戚の
方々は、そっとしておいてくれ、静かに見守ってくれとの御心情が報道から推察ができるのでございます。私は、
国会に籍を置く地元の議員といたしまして、私のなすべき仕事は今何かと考え続けてまいっておりました。
しかし、その後の報道によりますと、警察の発表に誤りがあり、おかしな捜査という批判が市民の中から出始めました。私としては、このまま見守るだけではその責を果たすことができないと
認識し、二月九日、
質問主意書を
提出し、伊藤衆議院議長を通じて、小渕総理から
回答を求めることにいたしました。そして、私の支持者の集会で、警察の
責任は問われなければならないと表明をいたしました。
しかし、その
回答は、十年前にさかのぼるものでありますから捜査に時間を必要とするので、定められた七日以内の
回答を三月十四日の閣議
決定まで延期してほしいとの要望がありました。私は、捜査は迅速、確実になされることが任務だと見ておりますので、遅いのではありませんかと申し入れをし、しかし当局が準備が間に合わないならやむを得ないかとも思いまして、承知はいたしたのであります。
そこで、本日の
質問におきましては、政府当局は、現在まで判明した事実においてできるだけ詳細な御答弁をいただきたいと思っておるのであります。
そこで、私は、この
事件は捜査の初動からミスがあり、そして、女性発見の締めくくりの捜査においても重大な失敗があったと断ぜざるを得ないのであります。
早速でございますが、本日テレビを見ておりましたら、
国家公安
委員長が、いわゆる一月二十八日に発表をいたされました女性を
保護したときの
状況についての、間違ったことに対する
責任問題について表明されました。
どういうことかと申しますと、報道でもあるのでございますが、県警本部長がうその発表をすることを了解した、了承したと。そして、女性を発見した場所は病院であったと発表をいたしました。しかしながら、実際、いろいろ
調査をしてみますると、一月二十八日の午後一時半ごろ、容疑者の自宅において女性を発見いたしたのであります。しかるにかかわらず、その夕方、記者会見で発表されましたことは、病院において女性を発見した、こういう記者発表があったわけでございます。私も、その発表を聞いておりまして、発見されてよかったなと思った瞬間、しかしまた、女性は自由に外に出られたんだろうかということも思いました。
そして、事後、捜査が進みました。そういたしましたら、監禁されておった二階の部屋の、しかも、もう本当に小さい範囲において、動かすことができないような状態において監禁をされておったということが、捜査の結果、わかってきたわけであります。そして、それが報道されておるわけでございます。
そうだとすると、二十八日の発表とその後の捜査の
状況から見ると、女性は一歩も外へ出ていない。にもかかわらず、警察の発表からいいますと、最後に発見したのは病院である、そこに容疑者の男性と女性がいた、こういう発表の仕方でございまして、これはもう本当に著しい食い違いでございます。
私も、この女性は監禁をされながら外へは出られたんだなと最初は思いました。しかし、後から、捜査の結果を見ますと、一歩も外へ出られないというような
状況があったわけであります。でありますから、警察の発表というものが一体本当にこうなんだろうかということを私は疑問に思いました。そしてまた、報道で、どうもおかしいじゃないか、これはもう明らかに警察が虚偽発表をしたのでないかと。
しかも、その虚偽発表の
理由は、当時、これを発見したのは保健所の
皆様方でございます。保健所の
方々がその監禁場所で発見したので、警察官に来てくださいと言ったけれども、来られませんと拒否をされた。そしてまた、いろいろ女性について聞いてみたら、十年前に監禁された小学校四年生の少女であった、今はもう十九歳、こういうことがわかりまして、そのことを警察に連絡をいたしましたら、初めて警察が病院に来られたわけであります。確かに、警察としてはその女性を発見したのは病院ではありまするけれども、女性を
保護し発見をしたのは監禁した場所であるわけであります。
何でこんなことをしたのか。まさに警察の出動が間違いであった、しなかったことについて
責任を問われる。だものでございまするから、この発表を、病院で
被害者を発見し
保護したという発表になったわけであります。大変な虚偽発表でございます。
私は、これは
法律的にも問題があるのであります。この監禁罪というのは継続犯であります。だから、
犯罪の終了時をどこにしたのか、一時三十分なのか、あるいは病院で発見されたという三時過ぎなのか、
犯罪はどこまで継続したかという
法律上の問題もあります。
法律上の問題以前に、本当に警察がこのようなうその発表をするというところに私は大きな問題があろうと思っております。
国家公安
委員長は、朝の記者会見でおっしゃったそうでございます。この
責任は、場合によってはやはり新潟県警にとってもらうという事態になる、こういうようなことも言われたようにテレビで私は聞いておりました。
今言った問題は本当にきのう、きょうのお話でございますが、まず、この問題についての詳細な御発表をひとついただいて、これに対する
責任を一体どういう形で警察はとられようとされているのか、御答弁をいただきたいと思います。まず、どちらでも結構です。
刑事局長さんでも結構です。