○五島
委員 今回のこの
浄化槽法の改正案は、これまでございました単独浄化槽という形を改めまして合併浄化槽にしていくという、その
趣旨については賛成でございます。
ただ、問題は、この
法律の中におきまして、現在の単独
処理浄化槽は法施行後においてもこの
法律に基づく浄化槽として認めるというふうになっているわけでございます。
現在、単独
処理浄化槽というのは全国で約七百三十六万ある。それに対して合併浄化槽は約百万である。すなわち、圧倒的多数が単独浄化槽として現在存在している。この単独浄化槽を速やかに合併浄化槽にかえていくということがされない限り、今日問題になっております環境の問題あるいは河川の水質の
改善の問題といったような問題が解決つかない。
そういう
意味において、現在の合併浄化槽の約七倍を持っている単独浄化槽を今後できるだけ速やかに合併浄化槽にかえていく努力は必要と思われるわけでございますが、政府は、この法案が通った後、そうしたことについて具体的に
一定の期限を持って計画的に
処理されるお
考えがあるかどうか、そのことを一つお伺いしておきたいと思います。
あわせまして、時間も余りないわけでございますが、もう一点お伺いしておきたい点がございます。
現在、下水
処理の問題につきましては、あのばかげた流域下水道の問題は別にいたしましても、建設省が主管しております都市下水道、あるいは農水省が主管しておりますところのいわゆる農村集落排水事業、そして
厚生省が主管しているところのコミュニティープラントあるいはこの合併浄化槽というものが、それぞれ省庁の縦割りによってばらばらに存在しています。
しかし、合併浄化槽の問題を
考えるとき、再度
考えてみた方がいいと思う点が幾つかございます。よくあるわけでございますが、農村集落排水事業で、非常に配置距離の遠いところをこうした農村集落排水事業という形でやっていくのはコストパフォーマンスの面からいっても非常に問題がある。むしろ、そういうところは合併浄化槽で
処理をしていくことが必要でしょう。
そういう
意味において、これまでのこういうさまざまな浄化槽の
処理の問題をもう少し具体的に、その範囲とする面積と人口、家の数によって、あるいは何によって
処理していくことがより効率的であるかということを各省庁はもう一度突き合わせて検討すべき時期に来ているのではないかというふうに思うわけでございます。
また、都市におきましても、都市下水道については供用開始までの時間が非常にかかってしまって、そのために、現実には下水道
処理がおくれている
地域においては合併浄化槽を次々とつけていかなければいけないという話が枚挙にいとまがありません。そういうふうな
地域においては、むしろ人口一万から五万ぐらい、とりわけ地方都市においては人口一万から三万ぐらいの単位でもってコミュニティープラント方式で
処理をしていくことの方が先行されるべきであって、何か都市下水の計画はあるけれ
どもそれが供用開始まで非常に時間がかかるために合併浄化槽をせざるを得ないというふうな問題点についてどうお
考えになるか、この二点についてお伺いしたいと思います。