○中川(智)
委員 この問題は、野中前官房長官がかなり与党の中で、自民党の中でも
中心的に動かれて、とてもいい線まで来たのにだめになったという悲しい過去がございますので、ぜひとも与党の中でこれが実現できる
ように御
努力をお願いしたいと思います。
ちょっと私の身近な例になるんですが、結構、結婚して
子供は要らないわと言う方が最近ふえていますので、私も、いやいや、そう言わないで頑張って、日本の
少子化対策に、まず隗より始めよで頑張って、皆さん、
子育ては楽しいよ、
子供はおもしろいよと言ったりしているんです。私の事務所の一心同体で頑張っている秘書に聞きますと、結婚しているんですが、
子供は要らない、産まないと言うんですね。どうして産まないのと理由を聞くと、仕事を続けられないからと。
特に、
先ほど自民党の議員さんと話していたら、衆議院はいつ解散して選挙があるかわからないから
子供が一人しか産めないんだよなんて言っていて、本当にかわいそうだなと思ったんですが。
子供を産むと仕事を続けられないという、かなり過酷な労働条件の中にいる人は、その決心ができないということがあります。
また、女性の場合は、一たんやめてしまったら、M字形カーブの中で再就職が困難という
状況があったり、また、ダイオキシンとかいろいろな環境不安の中で
子供を産んでも、その
子供が幸せにこの先生きていけるかどうか
責任が持てない。むしろ非常に
責任感が強い人こそ、
子供を産むことに非常にためらいを持っています。
逆に、
少子化対策、特に今回の第三子以降
手当の月額がふえるよなんということを聞くと、かえって、戦中、戦前の産めよふやせよという
ような、国策で、さあ、産みなさいと言われている
ような気がするから、産む産まないは
個人の選択だし、その阻害要因を根本的に早く解決してほしいということを強く言っていました。
この
ような話を聞きますと、今回の
児童手当は、ごく一部の、一時期の
子育て支援なんだなということを痛感しますので、
少子化対策なんという言葉で言われますと、言葉は悪いのですが、ちゃんちゃらおかしいという
ような今回の
法案でございます。やはり抜本的な
児童手当のあり方というのを、
大臣が先頭になって進めていっていただきたいと思います。
そこで、今回、
児童手当が
少子化対策のシンボルという御説明があったわけなんですが、世論調査によりますと、どの
ような支援が欲しいか、必要かという中で、一番が
子育て中の夫婦がともに働ける
ような環境整備、二番目に
子育て世帯の税
負担の軽減、三番目にやっと
児童手当など
現金給付の充実というのがあるわけなんですね。
大臣が、今回、シンボル的な施策だ、
法案だとおっしゃったのですけれ
ども、どこを見て、世論のこの
ような三番目にやっと出てくる
ような形でどうしてシンボルなのか、非常にずれていると思うのですけれ
ども、
大臣の御見解を聞かせていただきたいと思います。