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桧田委員 国民にとっては、目に見えない
部分ではあるんですが、この
小児、
母子医療ということと
緩和ケアというのは非常に大事なところです。これは今まで、ともすれば十分な対応がとれていないという御
意見もございますし、特に
小児の
救急に関しては、
小児科医が減っているものですから、大変危機的な
現状でございます。
診療報酬改定はもちろんですが、やはり
制度、
設備、さらには教育、そして
政府としての積極的な応援が要ると
思いますし、
地域では
地域の周産
期母子総合センターとかいろいろな
政策をやっておりますので、
政府としても
地域にぜひ応援いただきたい。また、
小児科医がふえるようぜひこれは抜本的な
施策をやりませんと、このままでは、
子供たちが
病気になっても、いざ診てもらいたい
小児科医はいないということになりますので、ぜひこの点も要望しておきたいと
思います。
次に行きたいと
思います。
ちょっと視点を変えて、きょうは、皆様にぜひ御披露したいことがございます。それは、今まで私
たちは、確かに、生きる死ぬ、人の命は地球より重たいということでございました、事実でもあります。しかしながら、私
たちが生きていくに当たっては、やはり
個人の
自立と
尊厳、特に
社会的な場でうまく生きられるかということも大事な要素です。今までは、例えば頭の
病気だとか生命にかかわる
重病ということが非常に注目されて、
研究もされていますし、
医療も集中的にそこにつぎ込んできました。しかし、私
たちゆっくり
考えてみますと、どんなに元気であっても
寝たきりになるとか、あるいは、どんなに元気でも家の中で閉じこもってしまって動きがとれない、さらには、
自分の身の回り一つできないという
疾患もたくさんございます。
御承知のように、六十五歳以上の
高齢者は、その
慢性疾患の半分は骨や
関節の
疾患でございます。ついつい腰が痛い、
関節が悪い、その程度はどうということはない、そういう御
意見もございますけれども、この十年間で骨粗鬆症の
患者は二倍にふえております。それが
骨折の原因にもなり、
寝たきりにもなる。しかも、このたびの
介護保険の
寝たきりになっている方の約三〇%は、この骨・
関節疾患の
骨折や疾病や後遺症のために
寝たきりになっています。大
部分の
国民は脳卒中とか脳の
疾患や
重病で
寝たきりになっていると錯覚していますが、
現実は違いまして、本当にそこの畳の上でちょっと転んだという単純なことで一生
寝たきりになっていることも多うございます。
この問題は、これからの
医療費の中でも、あるいは
医療の中で苦しい苦しみを救っていくのは何も頭の
病気だけではない、やはり骨・
関節疾患も重要なことでございますし、特に
費用という問題では、実は莫大な
費用がここに含まれております。
その上、御存じと
思いますけれども、
皆さんが同じような御家族をお持ちになったらわかるんですが、本人にとってはまさに
個人の
尊厳をつぶしてしまうほどです。今まで
自分はこんなことができたのにできなくなった、それは全くぼけたり頭の
病気になって
寝たきりになればともかく、
自分は
気持ちはしっかりしているのに動けない、外へ出られない、友人に会えない、ただテレビだけ、こういうことになっています。
そこで、私
たち非常に
関心を持っておりますのは、最近新しい
提案をこの一月の十三日に
WHOで、
世界の三百もの
団体が集まって、骨と
関節の
キャンペーンを始めようという式典がありました。これはどういうことかというと、スウェーデンの
先生の御
提案で、今までは脳とか難病をやったけれども、これからの十年間は骨と
関節の十年にしよう、そして、
WHOを
中心に、国際赤十字社を
中心として、新しい
キャンペーンをしようということでいよいよ始まりました。
私
ごとで恐縮ですが、先般も、
日本のその
キャンペーンの指揮をとる
関係者と
小渕総理にお願いに参りましたところ、
総理は、大変大事なところだ、特に
介護保険のいろいろな問題もあるのでぜひ骨と
関節のことも頑張ってほしいというありがたいお言葉をいただきましたので、このことを受けて、私
たちもこれからは骨と
関節についてももっと
関心を持ち、
研究もし、
医療の
設備も頑張り、医師や
医学研究者も頑張り、そしてこの
制度も頑張りたい、こういう
気持ちでおります。
したがって、私としては、これからの十年間、ぜひ
国民的な
キャンペーンをして、骨と
関節の十年というのを
世界じゅうでやりますので、
日本も一緒にやりたい、こういう
気持ちでおりますが、
大野総括政務次官、何かこの問題についてのお
気持ちがございますれば、よろしくお願いします。