○
樽床委員 次官は首長経験者として実感であろうと思います。よく、地方に任せたらとんでもないことをするのではないかという御懸念が、中央の方では漏れ聞こえてくるわけでありますが、大人と子供の
関係で、子供をいつまでも過
保護にすると子供はいつまでたっても立派な大人にならない、私はこのように思っておりますから、卵か鶏かの議論でありますけれ
ども、目の見えるところの人が責任を持ってしっかりと物を推進していく、そういう観点から強力な地方分権を進めていく、こういうことに対して、次官の政府内での力強い取り組みをぜひとも御期待を申し上げたい、このように思っております。よろしくお願いを申し上げる次第であります。
続きまして、もう既に行われている大
深度に相当する地域での
利用例の中で、超高圧地中送電線、こういうことの説明も先ほどありましたし、私
ども、また政府の方からもお聞きをいたしております。この超高圧、五十万ボルトというふうに聞いておりますが、超高圧をこういうものでいくと送電ロスが若干減るであろうというふうなことを聞いているわけであります。
私は、昨今、ちょうど今原発の廃棄物の問題もいろいろ議論をされているところでありますけれ
ども、
我が国のエネルギー政策からいくと、この建設とは若干ずれるかもわかりませんけれ
ども、原発に対していろいろな意見があろうかとは思います。原発を全部やめてしまうというのはこれは現実的ではないわけでありますけれ
ども、かつて我々が、二十年、三十年前になると私はまだ小学生でありましたから記憶しておりませんが、二十年ぐらい前の議論でいきますと、原発は結局安いのだというのが
一つの根拠であった、すべての根拠じゃありませんが、
一つの根拠であったように思います。
しかし、それが二十年たちますと、原発は終わった後の、後処理のお金がかなり
たくさんかかるなというのがだんだん実感としてわかってきまして、私は、かつてよりは本当に安いのかなというふうに思い始めているというのが正直なところであります。
そういうような現状も踏まえながら考えますと、実はこの送電ロスを解消することによって新たな発電所をつくらなくてもこれは済むわけでありますから、送電ロスの解消というのは非常に私は技術的な、地味な意見かもわかりませんけれ
ども、
我が国のエネルギー政策においては非常に重要な、実はポイントであろうと思います。一〇〇の電気をつくって末端で使えるのが二〇とか三〇とかで、七〇はどこかへ途中で飛んでいっておる、こういう話でありますから、非常にもったいないわけでありまして、理屈で言うと、発電所で一〇〇つくったら一〇〇全部最終の消費者が使えるようになるとすれば、これは不可能かもわかりませんけれ
ども、使えるとすれば、今の発電量で今の大体三倍から四倍の電力が使えるということになるわけでありますから、その送電ロスを少しでも減らしていくということは、新たな
施設をつくらなくても電力需要に対応できるということになるわけでありますから、大変重要なポイントだと私は考えているわけであります。
そういった観点から、通産省の方になるかもわかりませんけれ
ども、超高圧地中送電線をいろいろな形で、大
深度地下の
利用についてのいいケースであるということでいきますと、私はこういうようなことはもっと推進してもらいたいというふうに思うわけでありますが、政府といたしましては、今、この送電ロス解消のための研究はどのようにされているんでしょうか。それからまた、この大
深度地下の
利用は、こういうような超高圧地中送電線をもっと
たくさん張りめぐらすことによって、送電ロスが少しでも減るということに資するんでしょうか。いかがでしょうか。