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桧田分科員 ただいま
局長のお答え、私はこう思います。
先ほど言いましたように、やはり
地域地域に特殊性もあります。それから、これからの国内の均衡ある発展ということになりますと、離島も僻地もあるいは都市部も、それからまた、やはり都市へのあこがれということも、
情報だけではありません、人の流れ、旅行、すべてやはりとめがたい一つの思いでもございます。
その整合性がうまくいくためには、いい形で空港空港の機能と特徴を生かして、お互いにうまくやるべきだと私は思うんです。大変
局長も苦労しておられますから、あるいは
運輸省も苦労しておられますから、私は、やはり住民の
気持ちを考えて、いい形でいきたい、そういう
気持ちでおります。
そこで、私のおります広島県は、御承知のように、私
ども三十年前から広島の西空港、今はコミューターが中心になっておりますが、ほとんどそこから東京にも飛び立っておりました。私ごとで恐縮ですが、私の家からわずか十分の距離にございますので、極端に言えば、走って出るというぐらいのことも可能な空港でございましたが、先ほど
お話がありましたように、諸般の事情で広島も、広島空港、大変
整備いただき、また、三千メートル化にもしていただきました。大変ありがたいことで、これが完成しますと、ヨーロッパすらも無給油で行けるというようなありがたいことでございます。それはそれなりに、国際化、あるいは日本じゅうどこへでも飛べる、非常に採算もいい
状況でどんどん旅客数も伸びています。
と同時に、私
ども広島におる者は、二言目には、
桧田先生、広島空港何とかならぬのか、おまえのところに行くのにも一時間かかると。一時間は仕方ないけれ
ども、何だ、霧が出たらすぐ飛ばない、広島空港の上まで行ってもすぐ引き返す、もうそれはたまらぬと。
では、なぜたまらぬかというと、東京に帰るのに、広島市から約一時間かけて空港まで行った、いざ飛びません、欠航します、それじゃ広島に帰って新幹線に乗ろうと思ったら、もう最終便が出てしまっている。広島市にあれば、天気もわかるし、これは無理だと思ったらすぐ新幹線に乗りかえる。新幹線の話をすると
局長は嫌でしょうけれ
ども、まあお互いですから。現実、本当に困っているわけです。とにかく気候が全然違うところにあるわけですから、広島市が晴れている、天気がいいといっても、霧でだめということはもう何度も経験します。
その上、これも
局長にはちょっと言いにくいんですが、当初、楽々とおりられる発着率ということで、私は県議会におりましたから、空港を決めるときに私
たち聞いていたのです。あのあたりは、用倉はいい
地域で、よくよく発着できると非常に喜んで、これはいたし方ないかと思っておるんですが、現実は、カテゴリーIIIがないからということもあるんですが、ともかく着かない。
広島市は支店経済でございます。周辺が百五十万人の人口だと、はっきり言うと、
情報も流通も、あるいは人の動きも観光も、さらには、冠婚葬祭という急なこともあるわけです。そういうことに対応できないで、何とか広島西空港からの東京便というものは、余り表で言うと、今の空港を
整備していただいているという
気持ちと、県の
気持ちもある。そうはいっても、この広島西空港のあります観音
地域の騒音とか住民の
気持ちもやはり考えてやらなきゃいかぬ。非常なはざまにはおりますが、何とかいい形がないか。私は、だから三つの提案があるんです。航空
局長もお考えがあると思いますけれ
ども。
一つは、やはりこのコミューターというのが、何といっても、つまらぬと言うと言い過ぎなんでしょうが、規制がかかっていてなかなか難しいんですね。もうすぐ、スチュワーデスをつけろ、何つけろ、何つけろ、何つけろになっている。
二番目、千八百メートルでございますから、飛行機の大きさにおのずから限界があるのは事実でございます。ところが、ヨーロッパを旅行していますと、ヨーロッパは、まずプロペラ機のすごく大きいのがいるんです。
皆さん御存じのように、プロペラ機は簡単に離発着します。これは、騒音もですけれ
ども、離発着が非常に短い。もちろん千八百メートルで十分でございます。御承知のように、特に北欧系統はほとんどプロペラ機で、しかも百五十人クラスのものをやっています。日本はそれができないんだろうか。プロペラがいい悪いはともかくとして、できないんだろうか。
それからもう一点は、そこまでいっても、受ける側の、一番希望の多い羽田空港の発着枠という問題もあります。広島空港の思いは、それは、名古屋や大阪やあるいは福岡という
気持ちもありますけれ
ども、何といっても、経済効果と価値があるのは広島から羽田便ということでございます。
ひとつこの点、今言ったような提案も含めて、確かに、ここで言うのもどうかと思いますが、広島南道路という厄介な問題がございまして、橋にしたら実質千四、五百メートルになってしまう、トンネルにするといったらお金が約一千億円余分にかかるという非常に苦しいジレンマを抱えているんです。だから、沖に延ばせとか、あるいは、隣にある工場を買収して少し斜めにしたら千八百メートル確保できるとか、地元の者はもう非常に考え込んで、何とか広島西空港から東京へも——この広島市百五十万人都市圏、ちょっと私が地元の者で恐縮でございますが、昔から、札仙広福と言いまして、札幌、仙台、福岡、広島、この十五年は横並びでございました。ところが、広島の者としては苦しいのですが、いつの間にか、経済的にも
情報発信も、支店の数も減り、本社もよそへ移っているというじりじりくる
状況で、起死回生の策は、これは広島—羽田便だと
皆さんが思っているわけでございます。
ひとつ何とか、
局長のいろいろの思いもあろうと思いますが、この点いかがでございましょうか。