○
伊藤(茂)
委員 本
会議の時間も迫っておりますから、短縮して二点ぐらいだけ
質問をさせていただきます。
一つは、
横浜港からの
米軍の
PCB廃棄物の搬出の問題でございます。
ウェーク島に一カ月以内という話でしたから、日にちは確定していないようですが、遅くともこの四、五日中には搬出をされるということでございます。しかし、問題の処理は、一時しのぎという
言葉がいいかどうかわかりませんが、別途のところで、処理できる場所ではないところに一時保管するという
米軍の方の取り扱いということになるわけであります。
私は、
大臣もよくおわかりだと思いますが、この問題に対する市民の関心、特に
地元を見ておりますと、今の
日米関係、これからのあるべき
日米関係の象徴的な出来事の
一つではないかなという気持ちがいたします。
日米関係は極めて重要な二国
関係でございます。みんなそう思っているわけであります。そうしてまた、それが、戦争の
歴史から戦後の
歴史、いろいろございました、まさに
世紀を越えようとしている中でどのような二国
関係にしていくのかということが問われている。何か、今までの占領
時代から長い
歴史がございまして、そういうものがしっぽを引っ張ったこともさまざま残っているのが現実であります。しかし、次に向けて何かはっきりさせなければならない、そういう中での
一つの出来事ではないだろうかという思いがいたします。
そういうことを
考えますと、私は、こういう問題を処理していく上で三つ問題があるだろうという気がします。
一つはルールの問題でございます。
日本の
国内の
米軍で出た
PCB廃棄物がある。それは、
日本の
国内のルールその他も
米軍が守って、あるいはそれを大事にしながら運用される、これは当たり前のことであります。ただ、これをどう処理していくのかということを含めましたはっきりしたルールが必要であろうというふうに思います。
ウェーク島に持っていって、それから先どこに行くのか、これはまだわからないことであります。そしてまた、まだ相模原などに百五十トン近いものが残っているというふうなデータをいろいろ私
どもも聞くわけでございます。では、そういうものがどういうふうに処理されるのかということについて、やはり重要な信頼
関係のある二国
関係であるとすれば納得のいくルールがある。先ほ
ども出ましたが、私は、地位協定あるいは地位協定の運用までさかのぼってそういうことを含めたルールがつくられるということが、やはり次の
時代の
日米関係を目指すことであろう。また、そういう気持ちが出るような形でやはりこの問題の処理がなされていくというリーダーシップが非常に必要なんではないだろうかというふうに思います。
二つ目には、お互いの責任の問題があると思います。
アメリカの法律によれば、国外でつくられたさまざまな
廃棄物は
アメリカの国に持ち込んではならない、一般論としては当たり前のことですね。
日本だって、よその国でつくられた危険なものを持ってきていいとは言えません。ただ、
在日米軍、これはオーソリティーがどちらにあるのかということもあるわけですが、軍としてのオーソリティーはもちろん
アメリカ側にある。したがって、相当の、全部といっていいかどうかは知りませんが、相当の責任というのはやはり
アメリカ自身の国家的な責任というふうにお
考えいただくべきものであろうというふうな思いがいたします。そういう責任も含めた処理という
考え方がわかるようにしなくちゃいけないんではないだろうか。
それから三つ目には、やはりオープンであることだと思います。県知事からもそうですが、
横浜市長からも、再三にわたりまして、情報を早く知らせてほしい、市民にどう説明するのか、あるいは港の
管理者としてどうしたらいいのかということが再三ございます。また、非常に歯がゆい思いを
地元の自治体ではしているということも事実でございます。これはやはり市民感情を反映したものであろうというふうに思います。
ですから、これらについて、先ほどの御
答弁も伺いましたが、非常に私としては、不満というのか、歯がゆい思いがいたします。こういう問題をあるべき次の
時代の
日米関係、二十
世紀には大戦争があり、敗戦を経験しましたが、そうでない次の
世界に、大きな責任を持つ、高い信頼性を持つ二国
関係というものを持っていく認識という中から、ルールと責任とオープンということを申し上げましたが、という姿勢で処理されるべきである、その姿勢が見えることが大事なんだと思いますが、いかがでしょうか。