○川内
委員 大臣、参議院の本
会議に引き続いての御出座をいただきまして、ありがとうございます。
民主党の川内でございます。きょうは、
技術士法の一部
改正に関する
法律案、大体この
技術士法、
技術士と言いにくいところがまず第一に問題じゃないかというふうに御指摘を申し上げておきたい。言いにくい言葉というのは大体
皆さんいいように言わないものでございまして、言いやすい言葉に改めることがどんなに大事なことかということをまず申し上げておきたいと思うわけでございます。その
技術士法の一部
改正に関する
法律案というものに関して一時間十分もお時間をちょうだいいたしましたので、じっくりと
質問をさせていただきます。中曽根大臣、そして
斉藤総括政務次官、よろしく
お願いを申し上げさせていただきます。
まず、今回のこの法案は、
我が国の
科学技術に従事する
技術士の
育成に関する法案ということでございますが、昨年九月、
東海村で起こりました
臨界事故、そしてまたつい最近、営団
地下鉄日比谷線で五名の方がお亡くなりになるという大変痛ましい
地下鉄の事故、またあるいは各地で相次いでおりますトンネルの崩落事故、
国民の皆様方が
日本の
科学技術に対して抱いていた
信頼感というものが大きく揺らぎつつある現状の中で、これを何とかしなければいけないということで、今般この法案の提出というものがなされたのであろうと思いますし、また、この
法律の
改正によって、
日本の
科学技術というものが、
国民の皆様に対しても、また
世界に対してもしっかりと
信頼を回復していくということが望まれるわけでございます。
ことしの二月一日の日経
産業新聞に、
科学技術庁さんが設置をいたしました
技術者資格問題連絡懇談会の座長をお務めになられた内田さんという方のインタビューの記事が出ておりまして、その中にこういうコメントがございます。「
技術士という
資格は
国務大臣が
認定する国家
資格。これに対し、博士号は各
大学が
認定する。にもかかわらず
技術士の認知度は博士号に及ばないし、
社会的な評価も受けていない。制度改革により
技術士という
資格が、医師や弁護士、公認会計士と並ぶという位置付けを明確にしたい」というふうに、この懇談会の座長をお務めになられた内田さんという方が新聞のインタビューに答えていらっしゃるわけでございます。
そこで、中曽根大臣にまずお伺いをいたします。
私も実は、大変言いにくい
技術士というこの
資格に関して、恥ずかしながら今回初めてお聞きをしたわけでございまして、恐らくここにおられる
科学技術委員の方の中にも、聞いたことはあるが一体何なのかというような、実態というものをおわかりになっていらっしゃらない
委員も私と同様にいらっしゃったと思うんですね。懇談会の座長をお務めになっている方ですら、世間から全く認知を受けていないというふうにおっしゃるぐらいですから、本当に、この
技術士という
資格が全く世間に認知をされていないというのは紛れもない事実であろうと思います。
四十年前にこの
技術士法という
法律ができて、既に相当な期間が経過しているにもかかわらず、そしてまた大変に難しい
試験である、あるいは
合格するには長い年月を必要とするというふうにも聞いておりますが、なぜ認知をされてこなかったのか。そしてまた、今回、
科学技術庁さんがお出しになられた、大臣がお出しになられたこの
法律案によって
技術士という
資格が認知をされるようになるのか、されると思っていらっしゃるのかということをまず冒頭にお伺いをさせていただきたいと思います。