○原口委員 今お二人からるる述べていただきましたが、私は、
沖縄という島は平和の島であるというふうに思います。ぜひ平和のメッセージを世界に向けて発信していただきたい。
私は、特に三つの平和に分けて整理をしています。
一つは、心の平和。抑圧やさまざまな心の中のデプレッションと申しますか、不安や人に対する悪意のないそういう平和。二つ目は、社会的な抑圧のない平和。だれかから何かを強制されたり、あるいは暴力を受けたり、あるいは戦争という中で命の危険におびえることのない社会的な平和。それから三番目は、何といっても
沖縄は海邦国家、美しい自然の島でありますから、自然環境の平和。この三つの平和をぜひ訴えていただきたいというふうに思います。
ただ、そこで見過ごしてならないことは、今金融のお話をしましたが、四百億円の
お金を投入して、では
県民の
皆さんの生活は今どうなんだろうということを、いろいろな角度から、私たちも先日、
沖縄に飛びまして、聞き取りの
調査をしてきました。
失業率は今一体どうなっているか。十一年、
沖縄の完全失業率は八・三%であります。これはとても見過ごせない数字であります。
次に、先ほど金融のお話をいたしましたけれ
ども、そういう
お金を入れて金融機関の貸し出し態度は緩んでいるか、あるいは、中小企業や
地元で頑張っておられる
皆さんは、金融の分野、それこそ経済の血液である分野が少し滞りなく回るようになったと思っておられるか。手元にいただいた日銀の短観の経済指標を見ても、あるいは、
沖縄県、
政府でまとめておられる数値を見ても、とても楽観できない数値であります。
さらに言うと、
沖縄県における自己破産件数、これについても、昨日最高裁判所の司法統計年報というものをいただきましたが、これは毎年毎年
沖縄県はふえている。
平成十年の資料によると、自己破産は一千四百十八もある。特に
沖縄県は、
皆さんが一族でお互いを支え合う、そういうすばらしい文化をお持ちであります。日本全体もそうでありますが、特にそういう文化が強い。ですから、一族のだれかが非常に厳しいことになってしまうと、その倒産が連鎖をする、こういったことも見過ごすわけにはいきません。
私は、
沖縄県で行われるサミットは、先ほど三つの平和というお話をしましたが、それとあわせて雇用の問題。もちろん基地の問題についても、多くの
皆さんに、平和を揺らしてしまうとそのコストがどういうことになっているかというのは
沖縄県をごらんになれば一目瞭然だと、
沖縄県が抱えておられるその苦しみあるいは私たちが今まで解決できなかった
課題を見ると、それはそこに行けばもう一目瞭然であるということをしっかりと
皆さんに認識をしてもらう。そして、失業率八・三%の県に多くのサミット主要国の閣僚や
代表が見えるんだということ、そこからスタートをすべきであるというふうに思います。
そこで、
青木開発庁長官に、これはお願いでありますが、働く人たちの完全失業率八・三という数字についてどのようにお
考えなのか。そして、レーバーサミットという形で、働く人たちの権利、これは何も、資本を持っているか持っていないか、それだけではありません。働く人たちの権利についてもこのサミットの中でぜひ議題として取り上げていただきたいと思うんですが、御所見をお伺いいたします。