○二階国務
大臣 まず、冒頭にお述べになりました
西鉄の
バスジャックの問題でございます。このことについて一言申し上げておきたいと思います。
実は、あの
事件が発生以来逮捕に至るまでの間、ずっとテレビ等で
状況が流されておりましたので、ほとんどの国民の
皆さんはあの
事件にくぎづけになっておられたと思います。
私も、事態容易ならざることを認識いたしまして
運輸省に出向きまして、ほどなく事務次官、官房長、自動車交通局の幹部相そろいまして、いろいろ協議をすると同時に、私たちは、とりあえず九州運輸局の
局長と
連絡をとり、最初の
対応に入ったわけでありますが、舞台は九州運輸局を超えてまいりまして、次々といろいろな県を渡ってきたわけでございます。
森総理海外出張中でもございますので、当然青木内閣官房長官が臨時代理でございまして、青木臨時代理ともいろいろ打ち合わせをさせていただくなど
対応をいたしてまいりましたが、死亡者を出してしまったということは、返す返すも残念であると同時に、
バス事業等を監督する
立場にある
運輸省の、私の
立場からも、まことに申しわけないという思いでございます。
月曜日の日に早速
西鉄の社長を招きましていろいろ事情を伺うと同時に、お互いになし得ること、いろいろ思いがあるだろうが、できることから順番に再発
防止に向けての努力をしようではないかということで、例えば、タクシー等にはああいう
事件が起こった場合に危険を知らせるスイッチが準備されておるわけでありますが、
バスには残念ながらそれがなされていない。このことをなすのに、これは私、素人でございますが、一台に一万円もあったらできるんではないか、それぐらいのことをやったらどうだということを
西鉄にも申し上げたんです。同時に、全国の
バス業界の
皆さんに呼びかけまして、
西鉄、
日本バス協会、
運輸省一体となって、また他の
関係の省庁の協力も得ながら、再発
防止に向けて万全の
体制をとってまいりたいと思っております。
しかし、この
事件は多くの教訓、多くの問題を私たち国民に投げかけたと思います。
一つは少年法の問題であります。同時に、精神病院に入院されている方をみだりにうちへ帰す、その間の責任は一体どうするのかということに対しましても、全く無防備な状態の中でそういうことが行われておった。
数々あります。永井
委員のお時間もございますのでこれ以上申し上げませんが、私
どもは、当
委員会の
委員の皆様のいろいろな御指導もちょうだいしながら、こういうことが再び起こることのないようにできるだけのことをこの際
考えてまいりたいと思っておりますので、御協力のほどをまず最初にお願い申し上げておきたいと思います。
ただいまの御
質問でございますが、先ほど廊下でちょっとヒントのようなお話を伺ったんですが、なかなか内容に立ち至っていただけませんでしたので、今お時間をちょうだいして、
委員長のお許しを得て、私は、参議院で交通バリアフリーの
法案の議決がございましたので行ってまいりましたが、ひな壇の上で私はそればかり
考えておりました、永井
委員は何をおっしゃるんだろうかなと。
国際的な感覚からいうと、アメリカのブッシュ大統領が一月二十日に就任された、そんなことも思いにあるだろうか。また、昭和天皇の大喪の礼がこれまた二月二十四日でございます。それから、六月の四日には
中国の天安門の
事件が発生しております。八月の十日には海部内閣が誕生しました。十一月の十九日にはベルリンの壁が崩壊しました。そういう政治、経済、社会の大きな動きがあるわけでございます。
ちょうど
運輸省も五十年になりますので、
運輸省としまして、先般五十年史というものを編さんいたしました。その中から主なるものを
考えてみますと、盛んに当
委員会でも御議論をいただいてまいりましたテクノスーパーライナーの研究を開始したのがこの年でございます。また、今噴火が問題になっておりますが、阿蘇山の噴火もございました。そしてまた、超電導磁気浮上式鉄道
検討委員会におきまして例のリニア新実験線の建設適地に山梨県を選定したのもこの年でございます。
今、大体その程度でよかろうという合図がありましたので、これで一応答弁とさせていただきますが、どうぞまた引き続きいろいろ御議論をいただきたいと思います。