○林紀子君 当然のことですけれども、それは明確な御答弁いただいたと思います。
広島の教員の採用
試験、面接
試験につきましては、私も十月の二十日に
日本共産党の国
会議員団の一員といたしまして日の丸・君が代問題の
調査ということで広島県に入りまして、県の
教育委員会からもいろいろお話を聞いてまいりました。
今、
大臣の御答弁もあったように、国旗・国歌をどう指導するか、そういうことを尋ねたのは確かにあった、忌避はしないという
言葉で御返事をいただいたわけですけれども、国旗・国歌をどう思うかということについても
質問があったということは、
新聞に
報道されていたんですね。ですから、私
たちは、本当にそういうことがあったのかどうかきちんと
調査をするべきだということを言ってきたんですけれども、いまだに私のところにも、
調査をいたしましたとかいたしませんとか、そういうことはありませんでしたとかという御返事はないものですから、今一般論としてお聞きしたわけなんですね。
一般論としてはそういうことで、それは思想、信条に踏み込むものだというお話がありましたので、それは了承をしたわけですけれども、面接
試験で、国旗・国歌をどう指導するのか、そういう
質問があったということは認めていらっしゃるわけですが、その
質問はどういうことを
意味するものかということなんですね。
私
たちは今まで、国旗・国歌の法案についての
質問のときにも、日の丸・君が代に対して生徒
たちに一斉起立をさせたり一斉斉唱を行わせるのは、内心の自由に違反するものだ、内心の自由に立ち入るものだし、沈黙の自由を侵すものだということを言い続けてまいりまして、それは国会の審議の中で政府の答弁でも再三、生徒の内心にまで立ち至って強制するものではないという答弁はなさっているわけです。
それで、この面接
試験で国旗・国歌をどう指導するのかというふうに聞かれたとき、
大臣もちょっと受験生の立場になっていただきたいんですけれども、そうしますと、受験生はそれは、国旗・国歌に対してあなたはどう思いますか、そしてそれをどう指導しますか、こういうふうに聞かれたというふうに思いますし、それは自然な流れなんだと思うわけなんですね。
そういうことで、どう指導するかというふうに問われたことと、それからどう思うかと問われたことというのは、まさにどこで線引きをするか、非常に難しい問題だと思うわけなんです。ですから、みずからの
考え、思想と分かちがたく結びついているようなこういう設問自身が内心の自由に踏み込むものだと思いますので、今後こういう
質問というのは面接
試験などでは行うべきではないというふうに私は思いますので、それは私の主張ということでぜひお聞きいただきたいと思います。
こういうことを強く申し上げまして、時間の
関係もありますので、次の
質問に移らせていただきます。
学校における労働安全衛生体制の確立ということを次にお伺いしたいわけですが、今、
学級崩壊や不登校、いじめ、自殺問題など、
教育現場では問題が山積しております。そういう中で、教職員の
皆さんは毎日毎日
子供たちと真正面から向き合って奮闘されているわけです。とりわけ、不登校の児童生徒数が過去最高の十二万八千人に上るなど困難さを増す中で、当然教職員の
皆さんの業務も多忙化して健康破壊が進んでおります。最近では精神疾患による病気休職というのも多くなっているという話を聞いております。
そこで、教職員の健康と安全を守るために、
学校での労働安全衛生法に基づく体制の確立、施設整備についてお伺いしたいと思うわけです。
労働安全衛生法が、労働者の安全と健康の確保と快適な職場
環境の形成を目的としまして一九七二年から施行されておりますが、
学校現場では、
学校保健法があるということで、労働安全衛生法の面からはこの体制確立が大変おくれているという状態です。
自治省のまとめました九九年の労働安全衛生管理体制の整備状況を見ますと、
地方公務員職場のほかの
事業所、一般行政や警察、消防、病院などと比べまして、
教育委員会はいずれもこの体制の確立、整備状況が低くなっています。衛生
推進者は平均六三・二%、それに比べて
教育委員会は五〇・九%、衛生
委員会の設置率は平均七七・三%に対しまして
教育委員会は六五%、さらに
文部省の
調査では
小学校、中
学校では三〇%しかないと、極端に低くなっているわけです。
教職員の置かれた大変な状況というのを
文部省はよく御存じだと思うわけですけれども、職場の健康と安全のための体制確立、どうしても早急に一〇〇%を目指して手だてをとるべきではないかと思いますが、
大臣いかがでしょうか。