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峰崎直樹君
大臣、ゆっくり一度また細かい数字を挙げて
生産性の問題だとかどれぐらい上がるのかということで、
日本が三十町歩、四十町歩の田んぼで、あるいはその裏作をやっていけばそれがかなり可能性を持っている。さっきの私の二十倍の
生産性の問題に関しても、それはまたいつか
議論をしたいと思うんです。
今おっしゃられたことをずっと言っても、どこから崩れているのかというと、今
農業をやろうとする担い手の人たちが今おっしゃられたような形で
日本は家族
農業だ、もちろん家族
農業でも三十町歩とかそういう営農がやれる可能性は僕はあると思っているんですが、そのことは別にして、一番崩れてくるのはそういうおっしゃられるようなことで本当に、よし、じゃおれは
農業をやるぞ、たくましい
農業をやるぞという人たちがどんどん減ってきているんじゃないか。その人たちが二次産業、三次産業に行かないで優秀な農家の人をつくっていこうと思ったときには、私は今直ちに追いつけと言っているんじゃないです、さっき言ったように。
これからの圃場の
整備のあり方をどうするか、目標をどこに置くかというときに、
生産性の向上は置くけれ
ども、それに二倍、三倍の
生産性はもちろん重要でしょう。そうじゃなくて、堂々と戦えるような条件が今生まれつつあるじゃないか。さっき言ったように、一人当たりに直すと百ヘクタール、百町歩以上の農地がやがて集積せざるを得ない、それを担わざるを得ないとそれこそ
食料自給率だって上がっていかないわけでしょう。ですから、そういう
意味で、私はその目標の立て方のところにすべて、今申し上げたように、平地における大規模な集積で堂々と国際
競争力が持てるようなところをやっぱりつくり上げていかないとまずいのではないかということを申し上げている。
いや、そんなものははなからできないと言うんじゃなくて、それができるかできないかというのは、一度それはまた細かい
議論を僕はした方がいいと思うんです。ただ、畑作地帯をどうするのか、果樹園をどうするのかでいろんな土地、地域によって違ってくると
思いますが、特に今一番大きなダメージを受けているのは私は水田農家だと思っていますから、そのことを申し上げたいわけです。
ちょっとそこから先は恐らくこれ以上
大臣は、後で
意見があったら申し上げていただきたいんですが、時間が三十七分しか与えられておりませんので、いよいよ北海道における
農業経営規模の問題に、負債の問題に移らせていただきたいんです。今お手元にお配りしたのが北海道における
農業経営規模の
拡大の実態です。本当に専業農家として、新農政を含めてこれまで減反も受け入れたり優等生で私はやってきたと思っております。
先日も、私
ども民主党の
調査団で上川の中富良野というところと空知、そして
羽田雄一郎さんは当選間もないんですが、道南の檜山地方という米どころに実は出向いたわけです。口々に言われるのは、自分たちは国の農政に従いながら規模
拡大に歩んできた。そして、ごらんになったらわかりますけれ
ども、大体その上川、空知方面の北海道を
代表するところの米どころでは約二十町歩近い、いや、中には三十町歩を超える大規模な水田の単作経営をやっている方がおられるわけであります。では、その方々はいつごろふやしていったのかと見ると、大体八〇年代の終わりから九〇年代の前半、バブルで非常に土地の値段も上がったけれ
ども、農地の値段も実は十アール当たりなんでしょうか、百二十万で買ったとかという方もおられるわけです。今幾らしているのかというと四十万、四十五万だと、こういうレベルです。そうした規模を借り入れているものですから、借金をして、そして農地を集積していった、こういうことなんです。
将来的に、土地は自分のものだということよりも、リースするとか、土地をみんなで集めて、そして優良な農家に、やりたいという農家に任せるといったような
方法がこれからも私はとられるべきだろうと
思いますが、しかし現実に一生懸命
農業を主力としてやってきた農家の方々が、そこに負債の金額、細かく申し上げませんが、専門家でしたら見ていただければわかると思うんですが、とてもじゃないけれ
ども借金も払えないような現状になってきている。それは農協なりなんなりが、恐らく全部これは不良債権になっているんだろうと思うんですが、そういう形で実は推移しているんです。
そうすると、いよいよこれからいわゆる
WTO体制のもとで
生産性を向上させようとか規模を
拡大しようと思っても、とてもじゃないけれ
ども今はもうこの負債整理の問題で手いっぱいだということで、私
どものところに実は
農業経営再建に対する、国に対する要望として、農家の負債整理をある
意味では
農業負債整理暫定措置法という格好で緊急な対策を講じて、意欲のある担い手の営農の再建に何とか協力してもらいたいということを、ここ二カ月、三カ月の間に何度も来て、実は私
どもでやるんです。
大臣、いわゆるバブル時代に高騰したときに本当に高い土地を買って、さあやろうと思ったときに、バブル崩壊で土地も下がった、農地も下がってきている、そして借金はかさんでくる。そこへもってきて、将来、六十俵当たり二万円ぐらいだったら大丈夫だと思ったのがどんどん今価格支持によって下がってきているわけです。
ぜひこのことについての対策を、要望していることに対してはどのように
考えておられるのか、お聞きしたいと
思います。