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原口委員 反省の弁があったというふうにとらえていいのでしょうか。
選挙が厳しいから何をやってもいいというものじゃないんですね。やはり、
民主主義国家であれば、ここから先は乗り越えてはいけないというものがあるはずなんです。そのルールが破られるから、さっきのこういう
ビデオみたいな話になるわけです。それがすべてに蔓延をしてしまっている。私は、きょう
八代大臣だけと
お話をする時間はもうございませんが、後でゆっくり
個人的な
お話を……。
もう
一つ、この
資料の七を
ごらんいただきたい。これは大蔵省からいただいた公債残高の累積でございます。もうとうの昔にいわゆる発展途上国すべての不良債務、それを抜いている。そして、今や私
たちは約三百三十五兆、こういう公債残高を持っている。
去年も
大蔵大臣にお伺いをいたしましたが、財政の中期見通し、おととしの財政構造改革のときの中期見通し、弾性値を一・一に置いて、一・七五の名目成長率のときと三・五の名目成長率のときとどうなるんですかということで、数字を出していただきました。
しかし、もう完璧に財政規律が破綻してしまっている。私
たちは、ストップ・アンド・ゴーの政策をこの十年続けてきて、この三年間、
思い切ってブレーキを踏めばかえって財政赤字は大きくなります、目の前の一兆円をとりにいって十兆円を損するんですということを、ここでも何回も申し上げてきました。この無残な結果がこの
資料七に如実にあらわれていると
思います。
平成九年、十年、この伸びは、その前の伸びに比べてどれほど大きいものなのか。この財政に対する
基本的な考え方、今回の予算である程度の真水を用意された、このことについては私は多とするものであります。しかし、その真水について、果たして使い方がこれでいいのだろうか、今回の予算の中で新規事業がどれぐらいあるのか、あるいは、本当に必要とされている雇用の不安についてどれぐらいの予算が組まれているのか、一人の人間がリストラで職を失えば、どれほど多くの社会不安が生まれるというのか。
私
たち民主党は、雇用の対策、そこにこそ多くの財政資金をつぎ込むべきであるというふうに
思います。しかし、それがそういうふうになっていない。
銀行の
処理の仕方についても、私は、本来あるべき
処理はこういうふうだったと
思います。大先輩の
大蔵大臣や金融再生
委員長に
お話をする
資料では、
資料五に示させていただいています。
問題銀行を認定して、そして経営権を掌握して、経営
責任を追及した上で徹底的なリストラをやって、それでも足りなければ公的な資金を導入する、
国民の
皆さんに頭を下げて税金を入れる、そういう決断をするのが本当であります。こういう
処理は、もっと早くやらなければいけなかった、そして、公平にやらなければいけなかった、あっという間に終わらなければいけなかった、終わらせなければいけなかった。それが、ここに書いていますように、申請主義をとった。
長銀が破綻する三カ月前に、金融当局は何とおっしゃっていましたか。自己資本比率は一〇%だとおっしゃっていましたよ。私は、不良債権の額、それも問題でしょう、しかし、もっと問題なのは、
政府やあるいは金融機関から出てくる数字が信じられないということだというふうに
思います。
そのあげくに、今回も長銀には三・六兆プラスアルファ。二十三兆あったあの長銀の資産、そしてそこを食い逃げしたような
人たち、その
人たちは今何をやっているのか。刑事
責任の追及も、時効の壁をもってその先には追及できない。民事については今幾つか出てきている。行政
責任については、だれがどのようにとったのでしょうか。
私は、このことを考えるときに、
国会がこの金融
処理についてしっかりと総括をする、そういう専門の
委員会が必要である。参議院で我が党の寺澤
委員が、当時の橋本総理に
指摘をさせていただいていますが、私は、
国会にペコラ
委員会のようなものを置いて、そしてしっかりと、民事と刑事、これで追及できない行政の
責任、
政治の
責任についても総括をすべきだというふうに
思います。
大蔵大臣は、ずっとこれまでこの仕組みをおつくりになられました。
大蔵大臣あるいは金融再生
委員長、お二人の御所見を伺いたいと
思います。