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小平委員 おはようございます。
大臣、十一月下旬から十二月に入っての、
シアトルでの
WTO関係国閣僚会議御
出席、まことに御苦労さまでございました。
今
質問が
自民党の
議員からございましたが、我々も、
超党派議員外交の一環として
参加をいたしました。
特に、これについては
政府間の
交渉でございますので、私
どもは
国益を第一に
考えまして、基本的にはこれは与野党の問題ではない、
日本という国がこのような
農業環境の中でどうやって自国の
農業を、
我が国の
農業をしっかり守っていくか、これがやはり今回の
WTOの大きな
観点であると私は思います。
しかし御
案内のように、
WTOは、
農業のみならず多岐にわたっております。決裂になった今回の経緯を振り返りましても、もちろん、いわゆる
議長国アメリカの、言うならばリーダーシップといいますか、
会議の
運営に一部いろいろな不手際があったと伝わってもおりますが、しかしそれだけではなくて、
各国の
主張がいろいろな点においてぶつかり合った、このように言えるのではないかと思います。
そこで、振り返ってみますと、ウルグアイ・ラウンドのときを思い起こしますと、まず
一つは、当時と比べまして
世界の
経済の
グローバル化が非常に進んできたと私は思う。そして、私の
記憶に間違いなければ、当初私
どもがいろいろと
交渉をしたころは、
最初アメリカは
リン農務長官の時代でありました、当時はMTOといっていましたですね、
参加国はまだ百カ国未満だったような
記憶があります。それが
最終段階では、
WTOの決着のあたりでは百十数カ国になりました。しかし、今次は百三十五の国ですか、しかもそのうち大多数がいわゆる
開発途上国。しかし、
WTOの
決定は
全会一致、そのような
意味で
考えましても、非常に
会議の
運営は難しいということも
理解できます。
そしてもう
一つ今回の大きな違いは、
NGOといいますか、市民
活動的な、また
地球環境をしっかり守ろう、そういう
活動が盛んにあり、今回の
デモは非常に過激に
発展しまして、実は、私も党の
立場で外に行ったとき、
デモの中に巻き込まれて一時不穏な状態に遭遇しました。この
デモの
動きも、もちろん
アメリカの
労働組合の
活動が当初
スタートではあるかと思いますけれ
ども、
NGOの
参加がさらにこれを大きくした。もちろん、残念なことに、一部の
不穏分子といいますか
破壊分子といいますか、そういう
動きもあってあのような、最終的には
戒厳令の発動という事態までなりまして、そんなことを今思い起こしております。
それで、
大臣にお聞きするのですが、その前にちょっと私から、当時の事実関係を申し上げておきたいのであります。
先ほどの
質問で、当時の
細川政権時に、何だかわからないうちにああいうふうになった、こういうふうな御発言がございましたが、これは私は正確を、要を得ていないと思います。その以前にもう数年前から、これは当時の与党、
自民党政権の中でいろいろと
政府間の
交渉が進められてきました。しかも当時は、いわゆるプンタデルエステ宣言、そのときは非常に情報公開もなっていなかった、秘密裏に行われてきた。そういう積み重ねがあって、そしてああいう不徹底な、秘密
主義の中であのような結論にいってしまった。当時としては、苦渋の選択でああいう、特にお米については
部分自由化の選択を余儀なくされた。こんなことを思い起こすと、単に
細川政権時にああなっていないということ、あれには積み重ねがあって、ああいう経緯の中でたまたまあそこが結論の時期であった、こんなことを思い起こしていただきたいと思います。これについては、もう済んだことですから、これ以上申し上げません。
そこで、今御
質問の中で、今回のこの経緯等々、今
大臣から御
報告がございました。私はそういうことを振り返って、
大臣も、グリーンルームですか、これも問題があるかと思います。一部の
先進国を
中心にした
会議の展開の中で、
開発途上国が言うならば反乱を起こした、こんなことも今申し上げたような
観点から
理解できると思うのでありますが、その中で、
大臣、
我が国の
主張はもう既に私
どもも承っておりますし、また
我が国の
主張については私も賛成であります。
そういうところで、特に
大臣は
多面的機能ということを非常に強く叫ばれて、大事な終盤の段階で、そのことが盛り込まれるように特に声を強く
議長にその発言をされた、そこも承っておりますが、あのとき私
どもは、事前に韓国を初めスイスやフランス等々とも
議員外交を展開いたしました。その中で、これについては賛同といいますか、
合意の点があったのでありますが、あの
政府間
交渉の中の
閣僚会議の中で、
多面的機能というのは、
日本だけが孤立をしてほかの国は少しトーンが変わった、私はこんなふうにも承っております。
そんなことを含めて、今回、
大臣がそこにどう留意をされて頑張られたのか、ちょっと確認をしておきたいのであります。よろしく
お願いします。