○
金田(英)
委員 まさに力強い
農政を進展していくために、専業農家にしっかりと焦点を当てた
農政の展開がこれからますます重要になっていくというふうに
考えているところでございます。
それで、恐縮ですが、私の北海道のお話をちょっとさせていただきたいわけであります。
北海道は、まだ開道してわずか百二十年ぐらいしかたっていない。まさに後進
地域と申しますか、
開発の手が入ってからまだ百二、三十年というような
地域でございます。その
地域に今、五百七十万人の人口を抱えている。わずか百二十年でこれぐらいの
開発の成果を上げ得たわけでございます。
まさに北海道は
食料基地として
発展を遂げてきているわけでありますが、この五百七十万人の人口はどうやってできたかと申しますと、屯田兵の制度によって本州からたくさんの人方を入植させました。そして戦後は、
日本の領土が半分になってしまったということで、
食料増産、人口吸収というようなことで、戦後、多くの入植者を北海道に招き入れたわけであります。これを第一次、そして第二次入植計画と呼べば、その後農家はどんどん離農してきていて、大規模化してきているわけでありますが、今、大変な離農状態でございます。
そういった中で、第三次入植計画なるものが今、北海道の
農業のためにぜひ必要だというようなことで、第三次入植計画をやろうという形で、私自身も率先してやらせていただいているところでございます。今、
日本の
状況は、三百五十万人の失業者を抱えております。そして、各企業はリストラ、リストラというようなことで、合理化を一生懸命
推進して、
産業の構造改革をやっているさなかであります。そういった中で、本州の、都市のサラリーマンの
皆さん方は、自分の人生について果たしてこれでいいのかというようないろいろな悩みを抱えているところでございます。
そういった悩みを抱えている人方に、もっと新しい生き方、もっと生きがいのある生き方をしてみませんかということで、都会の
皆さん方に声をかけてみました。新宿、渋谷、池袋の街頭に行きましてチラシをまきまして、北海道で
農業をやってみませんか、もっと生きがいのある人生にチャレンジしてみませんかという呼びかけをしたわけであります。呼びかけは大変な反響を呼びまして、北海道への就農説明会に、ほんのちょっとしたPRをしただけで百二十人からの、おれは北海道で
農業をやってみたい、そういった申し込みが出てきたわけであります。
まさに
農業を新しい職業としてあこがれている人たち、単なるあこがれでは困るのでございますが、そういった人たちが相当数いる。そして、失業者をしっかりと、新しい職業として受け入れることが可能だということであります。過疎地帯、耕作放棄地が北海道でも大分出てきている
状況の中で、新しく
農業をやってみたい、大自然の中で自分の生きがいを見つけてみたいというような人たちが相当いる。北海道の担い手センターにも応募の申し込み、照会がたくさんある
状況の中で、この担い手をしっかりと育てることがぜひとも必要だというふうに
考えているわけであります。
それに伴ういろいろな
政策が必要であります。農林省も一生懸命取り組んでいただいておりますので、これからも新しい担い手を育成する方途について取り組んでいっていただきたい。具体的にいろいろなことを要求しておりますので、新しい担い手の育成についての
政策の強力な進展をお願い申し上げまして、私の質問とさせていただきます。
ありがとうございました。