○中路
委員 私、
関係者からお話を聞いたんですが、協会独自でコンサルタントを行う件数はごく少数だ。協会独自のコンサルタントは、協会側に聞きましたところ、大学教授などの協力を得て
実施しているということです。
しかも、私が言いました丸投げの批判をかわすために、丸投げされた
民間企業から社員を出向させているんですね。ここでも、違った形の天上がりをつくり出しているわけです。
この点で、体験協会が、再委託といいますか私が言った丸投げで、六年間で約七億四千万円もの収入を手にしています。これは資料三のところの五番目に金額が出ています。公益法人を通さないで
民間コンサルタント業者が市町村とじかに受託契約を結べば、うんと安く、もっと格安でこの仕事はできるんです。
関係者は皆言っています。
民間業者は、委託料をピンはねされるために、現地に足を運んだら赤字になるという理由で、どんな市町村でも適用する
報告書を出しているのが多いのですね。
私の党の赤旗で十月十一日に報道していますけれども、例えば、長野県の豊野という町と兵庫県の上月という町に出された
報告書は、文書が全部同文書なんですね。写しをそのまま出しているんですよ、事業を委託されて、コンサルタント業者が。こういうところもある。
このように、体験協会の事実上丸投げを許している背景には、私は九一年三月の農水省の
構造改善局長名、あなたの名前で出された通達であります。通達の名前は、農業農村
活性化農業
構造改善促進対策における特定施設基本計画作成要領というものです。この通達の中に、基本計画作成主体は、基本計画の作成を、農林漁業体験協会、名前を挙げているんですよ、この協会、こういうところが適当だ、こういうところに委託して行うことができるものとすると通達の中に
規定されています。
関係者から採択してもらうための通行手形のような仕組みがあったということは、あなた自身の中間
報告でも
指摘しているんです。
要するに、補助金が欲しければここを使えという通行手形を通達で出している。この通達は九七年の四月に廃止されていますけれども、体験協会の事例を見ていると、こうした丸投げ件数はまだまだ多いわけです。
そこで、農水省にお聞きしたいのですが、この所管は
構造改善事業課、九七年十二月、当時の
構造改善事業課の
職員がコンサルタント業者と韓国旅行に行っているということがマスコミで報道されました。明らかに農水省の
職員倫理規程に違反する行為であります。韓国旅行に同行したコンサルタント業者は、ファームインという伊藤忠の、非常勤ではなしに、ここは常勤を出している、出向しているんです。こういう連中と一緒に行っていると報道されているんですね。
体験協会との間で、こういう形で次々と問題が出てきているわけですし、例えば新聞の報道だけを見ましても、この業者の癒着は韓国旅行だけではありません。マスコミでは、体験協会の下部組織であるリフレッシュビレッジ
協議会が
中心となって企画した中国旅行に、
構造改善事業課の
職員が九五年から九六年に参加した。また、ファームインの役員と
構造改善局の
職員との間で、九七年から九八年の二年間だけで、少なくとも五十回を超える会食が行われている。あるいは、関東農政局の幹部が講演料の名目で現金を受託しているということがずっと噴き出すように報道されているわけですよ。
農水省は、私のこの前の質問に対して、調査すると言わなかったですね。新しい問題が出てきたら
対応しますと言ったのです。こういう新しい問題が次々に出ているんです。今こういう問題について、先日次官が、十一月十九日ですか、百人の過去五年間の在籍者を調べるということを報道していますけれども、これはどう調べて、いつまでに
報告するのか。この前のように、私たちの新聞が出すまで隠していた、公表しなかった。今度の調査は必ずその結果も公表するかどうか、時間が切れていますので、その点を少し……。