○中野(清)
委員 大臣、今おっしゃったとおりなんです。ただ、私がお願いしたのは、今言った支援法なんかにしましても、どうしても通産省の場合、業種とか業態とかいうのでこだわり過ぎちゃっている。ただ一本、設備投資というのはこれだというふうにだれもがわかるようなものをつくってもらいたいというのですよ。それだけぜひお願いしたいと
思います。
それから最後に、実は商工ローンについてお伺いしたいと思うのですけれ
ども、御承知のように、根保証の問題とか、利息制限法とか出資法で二〇%とか一五%とか四〇%という高金利とか、いわゆる強引な取り立てとかという
社会問題になってしまった商工ローンについて、これについては今、大蔵
委員会とか法務
委員会とかで別の角度での討議がされておりますけれ
ども、私は、きょうはこの商工
委員会として、
中小企業政策として我々が反省しなきゃいけなかったはざまがあったなという点で、何点かお伺いをさせていただこうと思っています。
といいますのは、やはり今までに、例えばマル経とか国金とかいろいろな
制度をやってきたけれ
どもそれで救えなかった、そういう現実があったということをどうか
大臣も、御認識だと
思いますけれ
ども、これについて何点かお伺いしたいと
思います。
私は、この商工ローン問題の原因としては、金融機関のいわゆる早期是正
措置、融資の回収というものがあったということはもう間違いない事実ですよ。それからまたもう一つは、いわゆる監督庁の検査マニュアルでもうがんじがらめにやってきたということも、私はそのことをきょうは問題にする気はありませんけれ
ども、そういう
意味で非常に問題があったということは事実であります。
その中で、実は商工ローンをやる方というのは、むしろ国金とか保証協会へやる、そのような書類とか何かをできない方が、しかも機動性といいましょうか、きょうとかあしたとかあさってお金が欲しいとかというようなお
立場の方が比較的多い。そういう方がどうしてもねらわれやすいという現実の中で、幾つか
お話をしたいと
思います。
一つは、やはり私は、銀行はけしからぬと思っているのですよ。それは、
政府の大きな公的資金助成を受けて、二・五とか三%で貸しますと、それを今度は片っ方の商工ローンの方が十倍ぐらいで貸す。これをやっていて自分で、私は違うのだとやっておりますけれ
ども、
中小企業を
代表する通産省、
中小企業庁として、これは少なくともこういうものについてペナルティーをしてもらうというような問題、また金融機関名の公表とか、そういうことをやはり
要求すべきだろうというのが一点であります。
それからもう一点は、やはり
政府の、昨年の十月に特別保証枠をやっていただきました。これは、ある
意味で私
どもも
政府の
思い切った施策として評価しておりますけれ
ども、決して私は、甘やかせるという
意味じゃありませんけれ
ども、今の国金だとかそれからマル経とかという
制度だけでもって救えない方がいらっしゃる。それについてどうしたらいいかについては、例えば金利をもう少し上げるとか保証料も上げてもらうとかということもありますけれ
ども、少なくとも一割五分とか二割とか三割だというようなばかな、絶対に返せないような利息じゃないわけですよ。
私も、実はいろいろと相談を受けたときには、こういう町の金融のときには、なるべくそれはやめた方がいいよ、そしてそれを何とか国の資金なんかで、なるべく長期にしてもらって、その
人たちが返せるような対策を立ててやらなければ、再生ができないわけですよ。その点で、そういうような、保証をするとか何かそういう手だてを、これはもうはっきり申し上げて、先ほど言ったいわゆる企業としての話ではない
状況でございますけれ
ども、どうかということをひとつお願いをしたいと
思います。
それからもう一点は、実は私は、この
議会におきましていつも、独禁法とかを含めて、優越的な地位の乱用を含めまして、いわゆる商工
会議所とか商工会の役割については非常に高く評価をしております。今回、こういうような商工ローンの問題が起きて、この業者の
人たちに営業として言われたときに、そういう場合において、少なくとも相談をするような
人たちというのは全国で恐らく一万二、三千いると
思いますけれ
ども、商工
会議所や商工会の相談員だとか指導員とかという人が、実はそこに一つの大きな役割があるはずなんです。しかも、それは借金の話でございますから、そう親戚や友達に簡単に言えるわけはないんですよ。
そうしますと、その中で、今こそこの
人たちにどうやったらばやってもらえるか。しかし、そのときにおいては、恐らく今までの
制度だけやっていたのでは、相談員も相談されて困りましたというだけで終わりになってしまう。そういう点についてのいわゆる温かい
政治の、
思いやりの
行政というものがあるはずだということについて、私は、そういう
意味でこの問題についてのお願いをしていきたいと思うんです。
ですから、商工ローンの問題を、確かに貸し手の方の企業については非常にけしからぬ、私もそのとおりだと
思いますし、これについては
政治がそれに対するいろいろな対策をすべきだ。これは当然だと
思いますから、ぜひお願いしたいと
思いますけれ
ども、事
中小企業庁にとって、これは一つの大きな他山の石だと。
つまり、
中小企業金融、特に零細金融に対しての、これは非常に問題がある。しかも、それは恐らく帳簿も余りつけたこともない方、または、資金もあしたとかあさってとかすぐ下さいとかというようなことで、非常に論理的には難しいというようなことについては十分
理解しておりますけれ
ども、しかし、それでもやはり我が
国民であります。つぶれてもいいんだ、財産もとられていいんだ、保証人に迷惑かけてもいいんだということにはならないわけでございまして、何とかこの辺についての
政治の温かい光というものをどうやって与えられるか。
これについては、特に
深谷大臣の格段のお
気持ちがありましたらば、最後に御決意を伺いまして、私の
質問を終わりたいと
思います。