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政府委員(
伊藤庄平君) 御指摘ございましたように、大阪府の豊能郡の美化センターで働いておられた
方々につきまして、血中ダイオキシン類の濃度等
健康状況等について
調査いたしましたところ、一部の
労働者につきまして大変高い血中のダイオキシン濃度があることが判明いたしたわけでございます。
そうした
状況も踏まえまして、私
ども本年度も引き続き国内の他の施設につきまして、作業
環境中のダイオキシン類の濃度やあるいは血中濃度を含めました
関係労働者の
健康状況を
把握するための
調査を実施するというふうに予定いたしておりまして、既に
専門家によりますそうした手順等を相談するための
委員会を
設置して準備に入っているところでございます。
また、既に判明いたしましたこの豊能郡の美化センターでの一部の高いダイオキシン類が検出された
方々につきましても、私
ども健康状況のフォローアップといいますか、継続的にその
健康状況の
把握は行ってまいりたいと考えておるところでございます。
こうした結果、公表等の必要な
措置をとっていくことはもちろんでございますが、働いている
方々の場合、
環境中に放出される場合と違いまして、これは
事業者が作業
環境を十分に管理し、それから働く
方々がマスクの着用等々によりましてダイオキシン類の暴露を防ぐことが十分可能なわけでございますので、既に昨年の十月に私
ども、こうした作業
環境中の管理のありよう、それからそうした暴露を防ぐためのマスクその他の防具の着用等々を業者に求めていくための通達を発しておりまして、そうしたものの周知に努めてきたところでございます。
また、最近におきましては、
労働大臣の指示もございまして、そうした通達を大量のリーフレット、パンフレットにいたしまして、直接都道府県の
労働基準局長から個々の業者にそうした遵守を要請するということも緊急活動として展開をいたしたところでございます。
今後、こうした
調査が積み重なる中で、もちろんそうしたことについて私
ども手落ちがあればいかぬというふうに考えておりますので、
調査結果等も見ながら、そうしたかねてからの対策に万全を期していくことはもちろんでございます。
それから、現在、大阪の美化センターで一部高い濃度が検出された
方々について、今までのいろんな過去の事例、外国の事例等々との比較をしながら、どう評価するかということを
専門家の方にお願いしておるわけでございますが、今のところそうした
状況、必ずしも現段階で健康等の
影響が出ているというふうなところまではいっていない、こういう評価でございます。
ただ、ダイオキシン類の健康に及ぼす
影響についてはまだまだ学術的な知見等も不十分な面もございますので、私
ども、先ほど申し上げました今後の
調査、あるいは豊能郡の美化センターで働いていた
方々の今後のフォローアップ等々を通じまして、この健康問題というものには十分また知見の収集等に当たってまいりたいと思っております。
それで、労災、既に二名の方から労災の申請も出ておりますけれ
ども、そうした問題につきましては、その働いていた
状況、暴露の
状況、また発症の経緯等々について的確に事実
関係を
把握し、場合によりましては
専門家の方にそうした資料を開示しながら業務との関連を判断していく、そういった適切な対応をとるように努力してまいる考えでございます。