○世
耕弘成君 はい、そうですかと申し上げたいんですけれども、残念ながら、局長は
法務省では、法曹界では大変お偉いんですけれども、インターネット界ではこの間の
参考人二人の発言というのは非常に重みがあるんです。インターネットをやっている人は、やっぱり彼らの言っていることの方を信じる
可能性がありますので、私、もう少し踏み込んで私なりの検証をしてみようと思って、一昨日、昨日といろいろ考えました。そこでふと思いついたんです。
この間、前々回
質疑の冒頭に自己紹介的に申し上げましたけれども、私は、自分の議員会館の事務所にインターネットのサーバーを設置して、和歌山事務所とLANを結んで業務をやっております。ということは、私の議員会館のサーバーを例えばプロバイダーのサーバーだと仮定する。そして、議員室にある私の机の上に置いてあるパソコンと私のアドレス、これを
犯罪者のパソコンだと考える。ここの
資料三で言いますと、例えば私がここのbainin@b-sha.co.jp、そして、ここにある社内サーバーというのが議員会館の私の秘書の部屋に置いてあるサーバーだと考える。あるいは左側でもいいんです。私が暴力団の幹部だと考える。そしてAプロバイダーのサーバー、これが議員会館の秘書室の方に置いてあるサーバーだと考える。そう仮定することによって一つのシミュレーションができるというふうに思いついたわけです。
私あてのメールを私が気づくことなく第三者が
傍受することができるかどうかというシミュレーションができるんじゃないかというふうに思いました。そして、秘書とともにゆうべ、きのうは本会議が長かったので、終わった後ほとんど夜中までかかっていろいろとやってみました。
最初は、サーバーのソフト、要するに秘書の部屋に置いてある大きなメーンのコンピューターのソフトを駆使して、先ほどもこの絵で申し上げているPOPサーバーに当たる
部分に蓄積されている私のメールを何とか見られないかということで、それを直接見に行こうとしました。
資料四を見てください。そのときのパソコンの画面がこの
資料四でございます。これは難しいように見えますけれども、ちょっと字が小さくて申しわけないんですけれども、画面が三分の一と三分の二、二つに分かれています。右側の大きいところ、ほかの人の個人名はマスクしてありますけれども、この
世耕弘成というのが私のメールボックスそのものになるんです。あと、ほかに私の秘書三人の名前と遠隔から
アクセスする和歌山のメールボックスがあります。
この
世耕弘成という名前の左側にある、ちょっとつぶれて見にくくなっていますが、文書箱にメールが入ってくる絵になっている、これがいわゆるメールボックスなんです。今までメールボックス、メールボックスと話が出てきていましたけれども、きょうは皆さんに目で見ていただきたいと思って示しました。これがメールボックスなんです。
ここをあけてメールが見られればいいんじゃないかということで、きのういろんな
方法で、いろんな本を読んでいろいろトライをしました。ここをクリックしたり、いろいろやったんです。あるいは、
アクセスする権限を管理者という一番強い権限に変えてみたりしたんですけれども、私の使っているサーバーのメール管理ソフトというのは、やはり非常に
通信の秘密に対する配慮が高かった。いかなる者が
アクセスしようとも、いかなる権限を与えようとも私個人あてのメールをサーバーで見ることはできなかったんです。これは、残念ながらと言うべきか、私、実はある意味でほっとしたんです、私あてのメールを秘書に見られることがないですから。
それがないということがわかったんではっきりしたんですが、きのうの夜、なるべく連絡のつく
専門家を探していろいろ聞いてみました。私や私の秘書は、ある
程度パソコンは使えます、インターネットのこともわかっていますけれども、やはり
技術的にそんなに高いわけではありません。ですから、
専門家に聞きましたら、さらに高度な
技術を持つ人がこのサーバーのソフト自体をいじっていけばメールの
内容を見ることもできるということを教えてもらいました。
今、何だったら
電話で言ったとおりやってみるかと言われましたけれども、ちょっと私や秘書では、そのとおりやって万が一サーバーを壊したら仕事が一切できなくなりますから、怖いという気持ちが働いて、できる
可能性があるということは聞いて、やめました。この間プロバイダーの方がここへ見えて、
警察が幾ら捜査
令状を持ってきたって自分たちのサーバーをいじらすのは嫌だと言われた、あの気持ちが私きのう身をもってよくわかりました。本当に安易にいじれるものじゃないなということを感じました。
ですから、ここで、
専門家の人ができると言いましたよということで終わりたいんですけれども、しかし、ここで終わったのでは、自民党の先生がこれだけいらっしゃる中で三回も質問に立たせていただいている意義がございませんので、それじゃいかぬということでさらに秘書と知恵を絞りました。
そこで意外と単純なことを思いついたんです。私のメールボックスそのものに転送の
設定をしてやればいい。だれかのところへ転送する。具体的な捜査のときは、
捜査官がそのプロバイダーのところにいて、横にパソコンを一台つないで、そのパソコンに転送する
設定をしてやればいい。そういうふうにやってみたらどうだろうということで、今度は
資料五で、私のところに
捜査官はおりませんので、これは実際にやった話で、私の秘書のところへ転送しました。
これがウィンドウズの用語で
世耕弘成というメールボックスのプロパティーと言います。これは、いろんな条件を
設定する画面なんですけれども、そこの下に代理受信者という
機能があります。要するに、私がいてもいなくてもだれかもう一人メールを見る人を
設定することができるんです。ふだんは当然、なしにしてあります。きのうも終わった後、なしにしました。ちょっと穂苅美子という具体名が出ちゃっていますけれども、これは私の秘書の名前でございます。一たん私の秘書のところへ、代理受信者として
設定して転送できるようにしました。そうしますと、私個人あてのメールを私の秘書が実際に見ることができました。そして、私の議員のテーブルにあるパソコンでは、そういうふうに見られているということはパソコン上幾ら探しても感じることはできなかった。ですから、犯人が気づかないうちにメールを転送することによって少なくとも
傍受はできるということを、きのう私は現実に自分の部屋で自分のサーバーとパソコンと秘書のパソコンを使ってやってみました。
ですから、このようにして私が実証したメールの
傍受方法、一つは実証できなかったですけれども、やってみたところ二通りあるんじゃないか。一つは、サーバーのソフトを操作することによってその操作者に権限を与えてメールボックスを見に行くこと、あるいはもう一つは、簡単なやり方として、転送
設定をして転送先のパソコンでそのメールを見ること、
傍受すること、この二つしかないと思うんですけれども、
法務省の御
見解はいかがでしょうか。