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森山裕君
国道の問題につきましては、ぜひ今後とも積極的な
対応を
お願いしたいと思っております。
局長も現場を御承知いただいておりますので、よくおわかりをいただけると思いますが、二百二十四号と二百二十号が
完成をしない限り
避難道路ができ上がったということにならない、この
道路しかほかにもう代用する
道路がない、これが
桜島の現状でございますので、ぜひひとつ積極的な
対応を今後とも
お願い申し上げたいと思います。
それから、
桜島降灰の問題であります。
降灰を一遍経験していただきますとおわかりをいただけるんですけれ
ども、極端に申し上げますと、右の肩には
降灰があっても左の肩には
降灰がないというぐらい、線を引いたようにきちっと
降灰というのは分かれてあるわけです。ですから、
東西南北三十キロあったり三十五キロあるような
行政区域の中で平均的にとるということ自体が実は無理なことでございます。余りにも
現実に合っていない。ですから、何カ所かとっていただいて、そこでもって御
判断をいただくということが正しい
判断の仕方なのではないかなというふうに思っております。今そのことについては
届け出ることによって善処していただけるということでありますから、ぜひこのことにつきましては、
降灰というものは特殊なものでございますので、よろしく御配慮賜りますように
お願いを申し上げておきたいと思います。
それから、
土石流のことについて少し伺ってまいります。
土石流の
発生ですけれ
ども、
おかげさまで随分数は減ってまいりました。
平成九年は十一回の
土石流の
発生でございまして、本当に一番多いときの十分の一ぐらいになったなと思って喜んでいたのでありますが、また昨年は三十五回と随分ふえてまいりました。
土石流が
発生をいたしますと、コンクリートでつくってありますいろんな川の
底板とかというものが一回の
土石流の
発生で大体二センチぐらい削り取られてなくなると言われますから、大変な勢いだなというふうに思いますし、そのことを一番実は
心配しておりますが、これは
建設省に大変積極的な
対応をしていただきました。それぞれの
河川を適時適切に
直轄工事としてくださっておりまして、
大変地元でもありがたく思っておりますし、ほぼ人命に
影響を与えるということはないというふうに思えるところまで
工事を進めていただいております。
ただ、この
土石流の
発生と同時に今
軽石が厄介な問題になっております。
軽石が大量に海に流れ出すものですから、実は漁業にも大変大きな
影響を与えております。
これもなかなか現地を見ていただかないと御
理解をいただきにくいことだと思います。どういう
状況が出てくるかと申しますと、まず港に潮の流れによって
軽石がずっと漂流してまいりますと、港から船が出ていけない、その
状況がずっと続くということでございます。無理して出ようとしますと、海水を吸い上げてエンジンの冷却をさせる仕組みでございますから、その冷却水を吸い上げることによって
軽石を吸い上げるものですから、すぐエンジンをだめにしてしまうという現象が起きてしまいます。
もう
一つは、非常に養殖漁業が盛んなところでございますから、その養殖の中に
軽石が入ってしまいましてえさを食べさせることができませんので、人力でもって養殖のかごから
軽石を取り除かなきゃいけない等々の問題がございます。
ですから、今後の砂防
事業につきましては、
発生源対策というものを積極的におやりいただくということが大事なことだなというふうに思っております。今後とも、この
軽石の流出を未然に防ぐということをぜひ考えた砂防のあり方というものを
研究していただいて、実施をしていただきたいというふうに思います。
それと、一遍海に流れ出た
軽石というのは一週間ぐらいは浮いているわけですけれ
ども、大体一週間が過ぎますと全部海底に沈んでしまいます。大変な量の
軽石が海底にたまってきておりまして、錦江湾の湾奥というものは
かなり珍しいいろんな魚族がおりますけれ
ども、その海の生態系そのものに
影響を与えるのではないかという専門家の
指摘もございます。
ですから、流れ出した
軽石をどう回収するかということは、これは本当に避けて通れない問題なんだろうなというふうに思いますし、漁民の方にとりましてはそのことは大変大事な問題でございます。このことを
地元は今まで何年も陳情を繰り返してまいりましたけれ
ども、
発生源で抑えるのか、流れ出たものをどうするのかということ等でなかなかうまく調整がつきませんで、いまだに抜本的な対策を講じることができておりません。
今やっておりますのは、海岸に打ち上げられた
軽石を拾うという手作業をやっておりますけれ
ども、これは本当にもうごく一部の回収でございます。本当は浮いている間にどう回収するかということを考えなきゃいけないというふうに思っておりますし、このことの解決なくしては私は漁業というものは本当に大変だなというふうに思います。もっと
心配をいたしますのは、そういう生態系そのものに
影響を与えてしまうのではないかということを大変実は
心配をいたします。
このことについて水産庁はどうお考えをいただいているのか、また砂防
事業のあり方について
建設省はどうお考えをいただいているのかについてお聞かせをいただければ大変ありがたい、こう思います。