○堂本暁子君 大臣のおっしゃる
意味はよくわかりました。ただ、もう一回そのことに意見を言わせていただければ、現在、
農村で働いている女性、しかし多くの女性が去ってしまう。だから千葉県の場合も次男、三男はほとんど町へ出てしまった、正月に帰ってくるぐらいだと。そういうような形でとにかく子供も産めないわけです、奥さんがいないんだから、そういう状態。今、実際に仕事をしておられる方だけではなくて、これから若い人が
農村に居つかないという構造の方が私は問題だと思うんです。
女性の視点はもちろん大事です。そういった
意味では、農水省の職員が何人いらっしゃるのか知りませんが、五〇%は女性にしていただくともう少し女性の視点が入っていいんじゃないでしょうか。それをお勧めします。
しかし、抜本的にもっと構造改革をすべきだと思います。隣の入澤
先生がまさに今るるおっしゃった政策誘導のための
年金、私はそもそも
年金をそういうことに使うこと自体に非常に疑問を持っています、おかしいんじゃないかと。
年金は
年金であるべきであって、政策誘導は別な形でやるべきじゃないかというふうに思っていますけれ
ども、
細分化防止とか
農業の
近代化を
年金を通してやったと。
しかしその一方で、北京へ行って、日本で
農業をやっている女性にとってのガンは
年金だと言われること。これだけのネガティブなことを女性が思っているということは、それだけ
後継者が
農村にいなくなってしまったということなんですね。ですから、そのことのマイナスのダメージの大きさ、これは私ははかり知れないものだと思います。
ぜひとも農水省にお願いしたいのは、せめてデータがないとおっしゃっている三十アール以上を保有している女性の
数字ぐらいは後でいただきたい。それはお願いいたします。
もう
一つ、そういう
意味でいろいろマイナスがありますけれ
ども、
先ほどの同僚の女性議員とダブることは伺いませんけれ
ども、例えば遺族
年金の
制度もない。私なんかは
サラリーマンでしたけれ
ども、そうすると世帯単位で遺族
年金はあるわけです。しかし、ずっと働き続けて遺族
年金がないというのはやはりおかしいと思います。
私は、政策誘導型をこれから
検討する
研究会をなさるのであれば、
年金は
年金なのであって、みどり
年金でも結構です、やはり政策誘導をやる場合には、
細分化はなくなったかもしれない、しかしこれだけの過疎化が進んだ原因、これだけの独身男性、長男を生んでしまった
農業政策という視点までを含めてぜひとも御
検討いただきたい。
今の現状を皆様の分析の中だけではなくてもう
一つ深く掘り下げて、実際に
農村のありよう、日本の食料安全保障という視点から、私は女性と
農業者年金の問題をうんと掘り下げていただきたいというお願いを大臣にここで申し上げさせていただきます。
次に、新規参入の問題に移りたいと思うんですけれ
ども、これは
数字をいただきました。昨年、新規
就農者数は五万六千人、大変心強いことだと思っています。であるにもかかわらず、この方たちがどれだけ
農業者年金に
加入したかというと、これまたデータがない。これはゼロなんでしょうか、どうなんでしょうか、わかりませんが、そもそも入れない
状況があるんだと思います。私の知っている限りでは、兼業者へ
移譲する場合、
年金は六〇%しかもらえないことになっている。これはおかしいんじゃないですか。
それから、もっと言わせていただければ、
先ほど入澤
先生の方から、本当に専門的に
農業をやっている人を大事にすべきだというお話がございました。しかし同時に、兼業
農家も私は大事なんだろうと思います。それで、兼業
農家でなければやっていけないような実態があるとすれば、兼業
農家もきちっと認めていく、そういった展開が必要なんだろうと思うんです。そのためには、新規に入った人の場合は、自分の仕事をやめて、一〇〇%兼業が許されない、そうしないと土地を購入することもできない、そういうふうだとこれから
農業というのは非常に疲弊していってしまうのじゃないかというふうに思うんです。
ですから、その辺のところをきちっと、この
年金自体は大変問題ですけれ
ども、新規に参入した方たちに対してきちっとしたインセンティブがないということも
指摘したいんですが、この辺についてはいかがお考えでしょうか。