○緒方靖夫君 今の御答弁では余り実態に合った、またリアルな説明になっていない、そう思います。
今、
自民党と
政府の
関係について言われました。確かに、
自民党としての
景気対策が提起されたという経過がありますけれども、私は
PFIの起源は何かなということを考えてみましたけれども、九六年五月に日建連のビジョン、ここにありますけれども、これが出された。その中で提起されているわけです。これまでの民活方式についての総括をしながら、収益面においては不明確な点があった、そして今後、大幅
規制緩和等により
日本型の民活方式の仕組みを構築することが重要である、これがすなわち
PFIなわけです。
すると、これはかなり前に、九六年ごろに
建設業界あるいは財界が提起した、これが起源になっているわけです。それに乗っかったと。したがって、後で中身についても
検討いたしますけれども、言ってしまえば、かなり露骨なことをやはり閣法では出しにくい、範囲が広いということもあると思いますけれども、そういうことではないかなと、私は今回いろいろ
検討してみてそのことを痛感いたしました。
そこで、それでは
民間活力の
活用といったときに、これまで第三
セクターと言われてきました。先ほども、第三
セクターのかなりの
部分は
失敗だったということを発議者自身も認めておられました。確かに、苫東、むつ
小川原、東京の臨海副都心、これが
財政状況だけを見ても孫子の代まで借金を積み重ねるという大変な事態に至っており、今なお雪だるま式に借金がふえているという大変な
失敗だったわけです。あるいは調査室でまとめていただいた資料、これを読ませていただきましたけれども、第三
セクター方式というのは、定義によってもいろいろあるそうですけれども、大体九千余りもある。その中のかなりの
部分がやはり同様に
失敗しているという
状況があるわけです。要するに破綻状態だと。
PFIと三セクの違い、これについては先ほどからも話がありました。
官民の役割、
リスク、
責任、その分担に対する考え方が違う。その点で三セクではそれが不明確だった。今回はそれを明確にしたということですね。では、どう明確にしたのかということが非常に私は重要だと思うんです。
手元に、
経済企画庁、平成十一年一月と振ってありますけれども、「
PFI推進研究会 中間とりまとめ」、こういう文章があります。この中に非常に注目すべきことが書かれている。それは、「官
民間の役割・
責任・
リスク分担と「契約」によるこれらの明確化」ということで、何を言っているかというと、引用しますが、「
民間が負担すべき
リスクについては、一方的に
民間の
リスク負担が大きくなることのないよう」にする、そう述べている。あるいは同じことですけれども、「
民間事業者の収益機会が確保される
事業の枠組を構築する」。
要するに、三セクのときには、この日建連ビジョンも書いているけれども、収益面で非常に不安があった。今度はそれを
民間事業者に対してしっかり保証しますよということではないかと思うんですね。そういうことじゃないんですか。